FIREの危険を回避せよ。破綻しないための現実路線「サイドFIRE」なら実践できるワケ

2022.02.02
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高年齢者雇用安定法の改正により70歳までの定年引き上げが努力義務になりました。長く働く時代が見えている一方で、いち早く退職を目指す「FIRE(経済的自立して早期リタイアを目指す)」の生き方が話題になっています。若年層を中心に広まっていましたが、最近では40代・50代でも関心が高いのがFIREです。今回は、FIREが目指す経済的自立や、日本でFIREを実現する方法について考えていきます。

そもそもFIREとは?大きく分けてFIREは2種類に分かれる

FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの略語で、「経済的自立をして早期リタイアを目指す」という意味です。働かずに経済的自立をするには投資が必要ではありますが、「FIRE=投資法」ではなく、「FIRE=生き方」を指します。

FIREは大きく分けて2種類あります。

1つは「フルFIRE」です。完全に仕事を辞めて、資産運用の収入だけで生活するものです。もう1つのFIREは「サイドFIRE」ですが、「資産運用の収入+勤労収入」で生活する生き方です。

フルFIREの中には「リッチ型FIRE(Fat FIRE)」と「超節約型FIRE(Lean FIRE)」が含まれます。リッチ型FIREは数億円に及ぶ十分な資産を確保したうえで早期リタイアするもので、誰もが憧れるものの、再現性はかなり低いFIREです。 

超節約型FIREは、FIREを目指している間もFIRE後も極端な倹約で生活費を最低限に抑えて、最低限の資産運用の収入のみで生活するFIREです。生活で使うお金が少ない分、用意する資産も少なくてすみます。物価の安い地方や海外に移住するケースも多いです。

超節約型FIREは誰もができるかもしれませんが、憧れはないでしょう。

FIREを達成するステップはシンプル

まず、勘違いが多いのが「FIREが目指す経済的自立=大金持ち」です。これは誤りで、FIREは資産運用をすることで得られる収入(不労所得)によって生活費をまかなうことです。 

フルFIREを目指す場合の手順は、以下です。

  1. リタイア後の年間の生活費を計算する
  2. 「生活費<資産運用収入」となるのに必要なFIRE資産を計算する
  3. FIREを何年間で達成するのか考える
  4. 達成するための「運用利率」と「毎月の投資金額」を計算する
  5. 「毎月の積立金額」を増やせばFIREが近づくので支出を削る

資産運用による不労所得を増やし、不労所得で入ってくる金額より生活費が少なくなれば資産は減らないので、早期リタイアができます。つまり、FIREが従来の早期リタイアと異なるのは、資産を減らさず生活する、ということです。 

早期リタイアは必ずしもする必要はありませんが、経済的自立のシステムを構築できれば、誰もが、生活費を稼ぐための仕事やお金の悩みから解放され、自分の時間を好きなことに使えます。

FIREを実現するための「4%ルール」

FIREを実現するためには資産を減らさないことが必要です。その考え方に「4%ルール」があります。 

4%ルールは「生活費を投資資産の4%以内に抑えられれば、資産が目減りすることなく暮らしていける」というルールで、米国トリニティ大学の論文(トリニティスタディ)を根拠にしています。

言い換えると、FIREするために必要な資産は「投資元本(100%)÷年間支出(4%)」と計算できます。 

たとえば、年間支出が300万円だとすれば、FIREに必要な資産は300万円÷4%=7500万円です。 

4%ルールの「4%」はあくまで米国株式市場と米国のインフレ率の過去データを基にした数字なので、必ずしも4%で運用が続けられるという保証はありません。

フルFIREの場合、年4%の運用ができなければ、不労所得が減ります。この場合は、支出を削るか、FIRE資産以外に預貯金があればそれを取り崩すという対応が必要です。それができない場合は、FIRE資産を取り崩すことになります。

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