アップルもアマゾンもやっている。トップ企業が高業績をあげる“必須要件”とは

 

アメリカであろうとの日本であろうと、高業績を上げる企業にはそれを可能になさしめる必須の要件があります。それは、生産性の高い差別化できる知識とそれらを活用し発揮させる意欲であって、そのため経営者が行わなければならないのは、目的を明確に示した上で人材が持つ必要な知識と能力と活力を開放することです。

事業目的は「圧倒的に勝つこと」「ナンバー1」になることなので、それを阻むムダである“官僚制度”などを破壊して行きました。

方向を明確にし、求めたのは「限界を超えた目標を定め」「垣根を越えて誰からでもどこからでも知識を求め」「チーム・メンバーの知恵と知識と活力を引き出し」「成果を実現させる」“リーダー”でした。

ウェルチは自身の価値観を宣伝して、それを共有することを求めました。その価値観のもとで、人材を育成し活用し、成果を実現させる上位20%をの人材を破格に処遇し業績が下位10%である人材を解雇したのです。

このストレッチ・ゴールの手法において選択できるまたせざるを得ない活動は、価値観に共感しその考え方を活かしてメンバーの能力を高め限界を超えて活かしきって高い業績を獲得して行くというものでした。

このマネジメントの手法は「At-Will(任意の雇用)」で活きる合理的なものの日本では馴染みにくいかつ一過性の成功モデルでもあるでしょう。

ただ少し補足説明が必要なのですが、日本においてもこの手法により好業績を実現させている企業があるのも事実で。

キーエンスでは、顧客の現場に過剰密着し自社内で蓄積してきた知識でもって、顧客に勝る課題解決提案を行い受注を獲得させています。過剰密着できる人材を採用し活用し処遇し、好業績を実現させています。

さらに補足するとキーエンスには「顧客の欲しいというモノは創らない」という言葉があるそうで、それは営業マンは、顧客を上回る課題解決の知識を有しより深く現場に密着し課題を見つけ出すので、「顧客の欲しいというモノを“上回る”モノを創り出す」からで、ストレッチ・ゴールの手法で破格の報酬で動機付けるからです。

ジャク・ウェルチは「20世紀最高の経営者」と称されます。その経営手法は、官僚主義を排し知恵を重視し権限を委譲し、今日も多くの経営者が学び取らなければスタイルを示しています。

しかしマネジメントは「常に変化する中、変革が求められる」ので、成功の後にはそれらを「“上回る”マネジメントを創る」のが原則です。

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