国際社会から孤立するプーチン。ロシアが「経済的に破綻した核武装国」となる日

 

「デモくらジオ」(3月11日)から

今日は3月11日、震災のことももちろん大事なんですが、どうしても、本会議プレイバックを含めまして、ウクライナの問題にかなり時間を割くことになると思います。いただいているメールもやはり触れられている問題のおそらく一番多いのがウクライナのことだと思います。本会議は山口さんの司会で首藤さんとか丸山さん、太田さんの話、あとでたっぷり聞いていただきたいのですが、正直言って私は賛成しかねるところも色々あるんですけれど、そのことを含めて後で観ていただければと思います。

冒頭に申し上げたいことなのですが、プーチンさんは妙な具合になってきましたね。今日の夜のニュースでウクライナ関係のこととして二つ出ています。一つはプーチンさんが今度のことに対する日本を含めた諸国からの制裁、その流れの中でロシアに進出している企業が、とりあえず一時的という言い方が多いようですが、事業から撤退すると、あるいは休む、営業をしないということがある。マクドナルド、コカコーラ、スターバックス、ユニクロ、その他トヨタもソニーもみなそのような決定をしていますけれど、プーチンさんはそれが非常に癇に障ったようでして、そのような企業のロシア国内にある資産を差し押さえると。その言い方かどうか分からないですが、ロシア側に引き渡す、国有化…社会主義の匂いがしてきますけれどね、国有化すると。しかる後にそれをロシア国内の誰かに売却をして(営業を)継続させると。まあ法律的にそのようなことが可能ということもあり得るでしょうし、進出した資本は常にそのようなカントリーリスクを抱えていますから、その表れの一部と理解する向きもあろうかと思います。しかし、今の戦争状態が終わり、何らかのバランスというか平衡を取り戻した後で、じゃあ、その企業はもう一度ロシアに進出するでしょうか。私ならしません。そのような企業、ロシアに貴重な資本を投下してくれた企業に対して非常に敵対的な、二度と来るなと言っているのと同じだと、普通なら解釈されるのではないでしょうか。そういう問題があります。ロシア市場がおいしいので、ロシアの政権がどんなに残虐非道な国際法違反のことを行おうとも、それでも進出するという企業があるのかもしれませんが、その企業にとっては、支払いがルーブルでなされるということになりますよね。どうなんでしょう、本当においしいのか。もうルーブルの価値はガラガラ下がっていますから、その先に国際経済の中でもロシアのポジションはキューンと縮んでくるということですので。(企業からも)もう相手にされなくなるということがあり得るのではないでしょうか。それから今日発表になった新しい情報のもう一つは…あ、ごめんなさい、それを言う前にもう一言。外国企業の資産差し押さえの話というのは、自分で自分の首を絞める政策。本当ならそれはちょっとやめなければならないですと側近が、側近だかなんだか分かりませんが、そういう人たちがプーチンさんを押しとどめなければならないと思うのですが、そうならなかった。これはもう焦りの表れであって、ロシアはますます苦境に立たされるという。プーチンさんにとってどうかは分かりませんが、ロシア全体としてはますます苦境に陥ることになると思います。

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