3.長期延滞した場合の信用回復
銀行でも、カードでも、リースでも、延滞が3ヶ月以上の長期にわたった場合、「期限の利益の喪失」といって、強制解約&一括請求の憂き目にあいます。こうなると、信用情報は事故扱いになり、業界用語でいう「異動情報」がつきます。
異動情報は、その契約が完了しないかぎり、いつまでも更新されます。契約が完了すれば、それが完済であれ和解であれ、完了後5年で消えます。
例えば私などは、あるカード会社に長期延滞して異動情報がついたものの、自力交渉で値切って和解し、それを全額支払って(250万円を25万円に値切ったこともありました)、そこから起算して5年ジャストで、そのカード会社の異動情報が消えました。
4.債務整理した場合の信用回復
カードやローンの任意整理は、「完済してから5年」と考えたほうがいいでしょう。個人再生手続きも同様です。ある意味、自己破産よりも信用回復に時間がかかると言えます。
5.銀行の事業資金借入をリスケした場合の信用回復
これは個人の信用情報にはほとんど影響をきたしません。リスケ実行中は新たな資金調達が困難でしょうが、リスケを終えれば、またすぐに借入可能です(というか通常の審査に戻るので、会社の数字が好転していれば借入可能です)。
6.保証協会に代位弁済された場合の信用回復
CICやKSCなどの個人信用情報機関には載らないことが多いですが、代位弁済になったという事実は、いくら隠そうとしても、決算書の随所に見え隠れしてしまうので(例:支払利息や借入先内訳の欄や、過去3期分の借入金の増減具合などから見抜くことができてしまう…)、どうしても新たな資金調達が困難になります。
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しかしこれも、業績が回復して保証協会へ完済すればたちまち信用回復しますし、あるいは完済できていなくても、会社の業績が回復すれば正常化に向けてのメニューが用意されています(求償権消滅保証制度など)。