有権者すらも愚弄する政治家。李在明が韓国民主党代表に選出の異常

Man putting a ballot into a voting box - South Korea
 

1週間後に確定する「李在明代表と親明(チンミョン=李在明支持者)強硬派最高委員」体制の民主党は、以前とは性格が全く異なる新しい段階に入ることになる。非常対策委員会でブレーキがかかり折衷案で妥協されたが、党役員の職務停止基準を「起訴」から「下級審禁固以上判決」に党憲80条を改正しようとした親明議員らと「ケッタル(犬娘=李在明支持を叫ぶ女性ら)」の試みは、以前の民主党との深い断層を象徴する。

「李在明民主党」は金大中(キム・デジュン)、ノ・ムヒョンの民主党はもちろん文在寅民主党とも異なる性格の政党になるだろう。「チョ・グク事態」に代表される文在寅政府は傲慢と独善、口を開ければ嘘ばかりの「ネーロナンブル(自分がやればロマンス、他人がやれば不倫というのが原義)」政権と呼ばれたが、それでも表向きは正しいことを言う偽善くらいは見せたものだ。露骨に非民主的独善政治をするとは宣言しなかった。

しかしこの「ムンパ(文在寅派の義)」よりはるかに悪性の犬娘が反明議員(反李在明派議員)に対して野蛮な「スイカ狩り(反李在明派議員らを批判する)」を敢行した点などを鑑みてみると、李在明の民主党では極悪なファンダムを前面に掲げた「紅衛兵政治」の日常化で反対派が消滅した1人独裁政党に暴走する危険性が大きい。

民主党に襲いかかるもう一つの危険は、限りなく軽く、朝弁夕改(朝言ったことを夕方には取り換える)する「李在明発言リスク」から発生する公算も大きい。ある面ではこちらのほうが司法リスクより致命的になるかもしれない。

大統領選候補を務め、まもなく党代表にもなろうとする人物が問題性発言を投げかけ、それが論議になればマスコミのせいにし、そのような歪曲も容易でない状況なら「冗談で言ったのにそれを本当に信じてどうするんだよ」と嘯(うそぶ)いて開き直る。このようなやり方では今後、李在明のいかなる言葉も信じられなくなる。政治の大半が言葉で成り立っている民主主義体制において、指導者が言葉の信頼性を失えば、指導力を維持することは難しい。

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