「13歳未満の一人歩き」は昼でも違法?日本とは違う米ニューヨークの子育て事情

Cute Asian children holding hand together while going to the school outdoors,Back to school concept
 

これはあくまで僕の主観ですが、二十歳になるまでは日本の子供たちの方が「大人びて」いるように見える。実際の「大人」というより、行動やファッション、言葉遣い等で、子供らしさを拒否しがちになる。もちろん個人によります。例外は多くあれど、全体的な印象です。

僕自身が学生時代そうであったように、必要以上にイキがり、大人ぶる。高校時代、親と一緒に外出なんて罰ゲームでしかなかったし、その状況をクラスメイトなんかに目撃された日にゃあ、学級カースト制度で一気に下位層に脱落です。向こう一年間はイジられる。実際はどうであれ、親、家庭をなるべく遠ざけることがカッコよく、その小さな世界ではステータスでもあった。生活自体、1ミリも自立していないにも関わらず、せめて精神は「大人」でいたかった。実際はどうであれ少なくとも周囲に「大人」と思われたかった。そのマインドはそっくりそのまま言葉遣い、ファッションに影響されていきます。

アメリカは州にもよるけれど、前述したようにお買い物だろうが、野球観戦だろうが、映画館鑑賞だろうが、「With 親」です。特に田舎だとどこに行くのも車移動なので、なおさら親子はセットになります。よく映画やドラマで見るように、アメリカでは、パパの誕生日も、ママの結婚記念日も、グランパとのクリスマスも、グランマとのサンクスギビングも家族みんなでお祝いします。僕の高校時代、母の誕生日なんてお祝いしたことは絶対になかったし、なんならお袋に誕生日が存在するとも思っていなかった。「家族でクリスマスなんてダサ」かった。だってオレ、大人だしいぃい。なぁんか、めんどくせえしいいぃ。な雰囲気を自ら(必死に)醸し出していました。

つまり「自立」という概念、定義自体が両国間で決定的に違うのではないか、と今気づきます。もちろん、これはバカな僕の一個人の体験談であって、例外は多く存在します。ただ、僕の周囲のポンコツ仲間は多かれ少なかれ、こんな感じだったと思います。少なくとも、その段階で自立の真の意味を理解している10代は少ないのではないでしょうか。

“反抗期”というものは、もちろんアメリカのみならず世界中であるものだとは思いますが、日本ほど市民権を得ていない。「あの子は反抗期だからしょうがないか」という免罪符を日本ほど活用している国はないと思います。逆に“反抗期”がないとおかしいくらいな空気が充満しているので「そろそろ反抗期、始めよっか」と無意識に思う子供が出てきてもおかしくないだろうな、くらいに思ってしまいます。胃薬が発明されてから、胃もたれがこの世に誕生したように、反抗期、反抗期と世間で浸透してるから、反抗期に突入しようか、みたいな。

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