ブレない三浦瑠麗。「詐欺師の広告塔」が雑誌の「独占120分」で語った“夫婦ポエム”の噴飯

 

なぜか小見出しは『談春師匠と飲み続けた』

題して『夫の逮捕で考えたこと ─十代の自暴自棄な私を救い出してくれたのが夫でした─』。独白はこんな一文ではじまる。

3月13日は、私と夫の清志くんが入籍して20周年にあたる結婚記念日でした。出会ったのはお互いに東大の学生時代のことです。

ぐわあああ!第1球から放たれる「清志くん」!

拘置所の夫からは「こんな20周年になっちゃって、ごめんね」というメッセージが届いたらしい。

いきなりノロケから入り、逮捕当日について語り始めるのだが、自分にも容疑が降りかかるのではないかとさぞや焦り倒したのかと思いきや、なぜか小見出しは『談春師匠と飲み続けた』。

その日は、落語家の立川談春と打ち合わせの予定になっていたそうだが、逮捕騒動で世間は大騒ぎ。談春からは「俺、行っていいのか?」と戸惑いの電話があったものの、「いいですよ」と事務所に呼びつけたらしい。

ところが、駆け付けた談春とともにハイになって、どうしていいかわからないので、なぜか「飲みますか」という話になり、ウイスキー瓶をドンと用意して、ロックで何時間も飲み続けたらしい。

なんなんだ、その太すぎる根性と、意味のわからないテンション、そしてそれにあっさり巻き込まれているオッサンは!

談春ってやつぁ……。

三浦瑠麗の笑顔に騙されてホイホイ駆け付けてしまったばっかりに、よりにもよって『文藝春秋』誌上で、本人から当日の模様としてネタにされることになるなんて、まったく情けない。

また、政府の成長戦略会議で、太陽光発電推進を訴えてきたことについては、「グローバルな潮流を見ても、ごく当たり前の政策的立場」「私の主張は経産省や資源エネルギー庁の方針とも一致しており、意見を同じくする人は多いはず」などと主張。

夫の事業を隠して、利益相反を疑われるのはよくないという理屈で、こう述べている。

だからこそ、これまで発言をする際には、夫が事業をしていることを明示するように気を付けてきました。政治学の分野で、私はエネルギー問題を知悉している自負があり、一切発言できなくなるのは嫌だったので、あえて関係性を明示して発言する道を選んだのです。

エネルギー問題を知悉しているという自負があると言うが、そもそも三浦瑠麗は、もとは原発推進の立場で発言していたはずだ。それが突然、太陽光推進に鞍替えし、原発推進論者と討論しはじめたのだから、「それって夫のビジネスで、自分にも利益がめぐってくる業界だからでしょ?」としか思えない。

夫の事業を公言していれば、客観的には、「夫の投資勧誘の手助けになっていた」と判断されるのが常識だ。

また、シンガポールの持株会社の大株主であることについては、「いままで配当も報酬も得ていません」と述べているが、配当がないのは、夫の事業が回っていなかったからで、ビジネスどころか、出資金をそのまま借金返済に充てる犯罪に手を染めるまでになっていたという実態のほうがよほど重要だろう。

夫の事業に関与しておらず、実態を知らなかったというのが本当ならば、これまでの生活を立ち返り、「これまで私たち夫婦は家賃300万円の六本木ヒルズ高層階に暮らし、軽井沢に別荘を建て、ハイブランドを身にまとって優雅にふるまってきた。でも、この暮らしには、出資者から預かったカネが流れ込んでいたのでは……?」などなど思い至り、自分が詐欺まがいの投資勧誘に手を貸してしまっていたのではないかと悩んで、夫のカネの流れについて調べてみるというのが、良心ある妻の普通の行動だと思う。

だが、まったくそんな気はないらしい。

それどころか、夫のキャリアの輝かしさを紹介し、いかに有能で、太陽光事業を重要な電源開発と考える高尚な人間なのかを印象付けるような独白をつづけたのち、「彼は本当にがんばっていた」などと結んだ。虚栄心ぷんぷんである。

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