ブレない三浦瑠麗。「詐欺師の広告塔」が雑誌の「独占120分」で語った“夫婦ポエム”の噴飯

 

三浦瑠麗はどこまでいっても「三浦瑠麗」

続いて『夫の慟哭が忘れられない』という小見出しが躍る。

おお、逮捕に際して、さすがに夫も自分の犯した罪を後悔して慟哭したのかと思いきや、話はなぜか瑠麗氏の生い立ちに。

いじめを受けた、性被害を受けた、不倫をしてきた、つらかった、孤独だったという、「そんな話、いま関係ないので結構です」としか言えないベットリとした自身の半生の不幸語りが続き、「そんな私を救い出してくれたのが夫だった」と、ポエム風に夫を持ち上げた。

で、そんな夫が犯罪に手を染めて慟哭することに──と思ったら、

大学4年生で結婚してから7年、博士課程を終えようとするときにようやく最初の子供をおなかに宿すのですが、死産してしまいます。病院で娘の亡骸を前に打ちひしがれた夫の慟哭する姿は忘れられません。

関係ねーやん!!

びっくりしたわー。死産は気の毒な話だけど、それ、圧倒的に今回の事件に関係ないですし!!同情を誘うにも、事件とのつながりがかけ離れすぎていて、どう受け取っていいのか困惑するばかりですし!!

その後も、いかに夫が私にやさしい人なのか、夫婦でつらいことを乗り越えてきたのかという「夫婦ポエム」で話は押し切られていく。

ポエムで気分を高めた瑠麗氏は、最終的に今回の事件にふれ、こんなことを語り出す。

皮肉なことに家宅捜索を受けてから逮捕されるまで、家族三人で一緒に過ごす時間が増えたのは幸せなことでした。不安定な状況から食欲が落ちるので、夫婦二人ともダイエットに成功したうえに、夫がスマホを押収されたので、デジタルデトックスができた。

おいおい、この独白、誰が聞き出したんじゃーーーっ!!

現場で相づち打ってた奴、出てこいやーーーっ!!

犯罪がバレて不安定になり、食欲が落ちて痩せたことを「ダイエットに成功した」、特捜にスマホを押収されたことを「デジタルデトックス」と言い換えてしまう、この激しいふてぶてしさ!

ッカーッ、これが三浦瑠麗なのだ!

ただ、夫は自分がいなくなった時に備えて、私と娘に不便がないよう、あらかじめまとめてゴミを出してくれたりして助かりました。

ゴ、ゴミ!?散々セレブぶっといて、そこだけやたら所帯染みてるのは、どういう思考回路ーーーっ!!

夫が逮捕されてるのに、「ゴミ出してくれてて助かる♪」とか言ってる妻が、ワタシ、じぇんじぇん、わかりましぇーーーん!!

あまりに衝撃的な記述が次々と繰り出されるので、思わず赤のマーカーで線を引いてしまったほどだ。

その後も、拘置所の夫に差し入れた本は、E.H.カーの古典だの、カミュの名作だの、ちょっとした解説を混ぜ込んだインテリアピールが続き、いちいちすべてが、「夫が逮捕された妻の独白として、必要でっか?」と言うしかない内容だった。

私は個人的には、バカバカしすぎて爆笑した部分が多かったが、結局、事件については何一つ説明しておらず、すべてを“不条理な世界における、愛し合う夫婦の試練”というイメージに包んで隠してしまおうという、ふてぶてしさと腹黒さだけが後味として残り、三浦瑠麗という人間の卑怯さがよくわかるものだった。

この期に及んで、まだ三浦瑠麗を「知識人」として起用しようというメディアがあるのなら、それは、笑顔にのぼせて騙されているか、信頼よりも話題性をとる悪辣な商魂と判断していいと思う。

三浦瑠麗は、どこまでいっても、三浦瑠麗。である。

(『小林よしのりライジング』2023年4月18日号より一部抜粋・文中敬称略)

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