史上最大の産地偽装米が発覚した事件!
2013年には、史上最大のコメの産地偽装事件が発覚しています。
なんと三重県四日市市の米穀卸売り業者の「三瀧(みたき)商事」が、この年の9か月間だけでも、4割もの中国産米を混ぜたコメ825トンを「国産米」と偽り、大手の食品加工業者やスーパーに販売して1億2,000万円もの差益を手にしていた――という事件があったのです。
実際には数年前から、「コメの産地偽装」に組織的に手を染めていたわけだったので、よくまあバレなかったものなのでした。
いったいどれだけ多くの「濡れ手で粟」の儲けを手にしていたのでしょうか。
そもそも日本のコメにおいては、高率関税で輸入米を事実上締め出しているはずなのに、何ゆえに激安の中国産米が混入されていたのでしょう。
これはWTO(世界貿易機関)の前身だったガット(関税貿易一般協定)のウルグアイ・ラウンド(多国間通商交渉・1986年~1994年)において、日本のコメ消費量の一定量(現在は約7%で77万トン)をミニマム・アクセス(最低輸入量)として加工用・飼料用として輸入することになったためでした。
輸入されるのは米国、タイ、中国、豪州産などです。
このうち最大10万トン以内を「主食用」としてSBS取引(政府が介在する輸入業者と国内卸業者の直接取引)が認めているため、かなり安い金額で取引される状況も生まれているのでした。
中国産の食品がキケン──といわれるのは、「毒餃子事件」や「マクドナルドの期限切れ鶏肉事件」もさることながら、中国の食品事業者や生産者のモラルが低すぎるところに帰結します。
もともと水不足で手を洗う習慣にも乏しく、昔から衛生意識は根本的に欠如しているからです。検査証明書などの偽造もお手のものでしょう。
また、こうした事情は、韓国産でも同様です。
韓国産の食材からは、ノロウィルスや大腸菌がしょっちゅう見つかっているからです。
産地偽装に手を染めるのは、「儲けたい」からに他なりません。
安いコメを仕入れて、高い銘柄価格のコメと称して売れば、差益が大きな儲けにつながります。
どうせ、消費者なんかにはバレないだろう──といった慢心が、こうした行為に走らせるのです。
ホンモノの魚沼産コシヒカリを求めるならば、信頼できる現地の米穀商と直接取引するよりないわけです。
いずれにしろ、大手のスーパーだから安心──とはならないのが現実なのです。
高額で購入した魚沼産コシヒカリなのに、妙に不味い──といった経験をされた方は、少なくないことでしょう。
用心するに越したことはないのです。
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