東京・大塚「おにぎり ぼんご」の客は、何に感動して1時間以上の行列に並ぶのか?

Onigiri (rice ball), traditional food in JapanOnigiri (rice ball), traditional food in Japan
 

地元民はおろか、遠方からわざわざ行列に並ぶために訪れる一軒のおにぎり専門店があるのをご存知でしょうか? 東京・大塚にある「おにぎり ぼんご」は、たびたびテレビなどで取り上げられており、地元の大塚住民で知らない人はいないほどの有名店です。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんは、そんな大人気店「ぼんご」がなぜ凄いのか、その人気の秘密について紹介しています。

超有名店「おにぎり ぼんご」の作り方

おにぎり。それは、大切な人の愛であり、郷愁の食べもの。

日常的なものでもありながら、特別なもの。

おにぎりを食べると、誰もが温かい気持ちになり、笑顔になってしまいます。

そんなおにぎりを売るお店が、いま増えています。

家庭のものだったのですが、作られることは少なくなり、その懐かしさから、買って食べる人が増えているのかもしれません。

おにぎりを売るお店も、定番の具材に留まらず、創意工夫によって、珍しく新しいおにぎりを生み出し、おにぎりを新たなステージへと押し上げています。

そうしたおにぎり屋さんの中で、もっとも注目を浴び、大人気の行列店となっているのが、東京都豊島区北大塚にある「おにぎり ぼんご」です。

1960年創業のこのお店は、50種類以上の具材が選べ、1日で1,200~1,500個販売することもあります。

1時間の行列はごく普通のことで、2時間3時間待つこともあります。

このお店の良さは、美味しいおにぎりを出来立てで食べられること。

注文を受けてから作り、カウンター席にいるお客さまに、すぐに提供しています。

早く提供するために、テーブル席は設けていないのです。

女性店主曰く「ご飯は炊き立てが一番美味しい」。

なので、おにぎりにする場合も、できるだけ時間を掛けないようにしているのです。

まずは型にご飯をのせ、まん中に穴を空け、具材をたっぷり詰め、さらにご飯をのせて、型から外し、手で2、3度まとめます。

握るのではなく、まとめるだけです。

これは、食べた時に口の中でホロホロとほぐれるようにするためです。

また、型は大きさの目安に過ぎず、カタチを作るものではありません。

次に、海苔で全体を包み、海苔の隙間部分に、さらに具材をのせて完成です。

具材が見えているので、食欲がそそられます。

温かいおにぎりを食べたお客さまは感激して、その美味しさに納得し、ファンになってしまいます。

その結果が、大行列。

大人気となるのは当然のことで、店主のこだわりに、お客さまが心酔してしまうからです。

おにぎりに使うお米は、新潟岩船産のコシヒカリ。

粒の大きなお米なので、おにぎりにした時に空間ができやすく、フワッとした食感になります。

塩は沖縄産で、ミネラルが豊富でクセがありません。

海苔は、香り豊かで、旨味成分であるアミノ酸の含有量が多い有明産。

そして、具材のすべてを一から手作りしています。

そのために、朝の仕込みに4時間掛かると言います。

おにぎりに注ぐ情熱は、誰にも負けません。

美味しいおにぎりをみんなに食べてもらって、元気になってもらいたい。

幸せ感・充実感を味わってもらいたい。

そんな想いで、おにぎりを握り続けています。

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