国語は何を学ぶ授業なのか?現役教師が気づいた「子どもの感性に頼った教え方はNG」な理由

 

何より難しいのは、美醜である。

これは、確実に指導しないと身に付かない。

講師の多賀先生が指摘している通り、醜い言葉の方は生活にいくらでも溢れている一方で、美しい言葉の方は教えないとわからないからである。

月の異名なども美しい言葉の一つである。

11月を「霜月」と呼ぶなど、四季の豊かな日本ならではといえる。

霜を踏む時のサクサクとした感触と音から、子どもも四季を肌で感じ取るはずである。

(温暖化の影響で、四季から二季になりつつあるというが、これは文化的に見ても問題である。)

国語の授業においては、この言語感覚を磨くことを忘れないことである。

またそのためには、言語姿勢が大切であるという。

言語姿勢とは

  • 言葉が理解できるまで、納得できるまで、調べようとする姿勢
  • 言葉に興味関心を持ち、言葉を楽しもうとする姿勢
  • 短歌、俳句、川柳などに親しみ、自らも創作しようとする姿勢

であるという。

どれも、意識さえすれば国語の授業で身に付けることができる力である。

逆に言えば、意識しなければ全ては流れる。

国語の力が全くつかずに育つ可能性も出る。

教師の側の学びが全てである。

そして講師の多賀先生曰く、「国語は形式教科である」という。

様々な文章の読み方をしっかりと教える必要がある。

子どもの感性に頼っているようではいけないのである。

まだまだあるが、今回はここまで。

国語の授業がどうにもならないという方には、必読の書である。

image by: Shutterstock.com

松尾英明この著者の記事一覧

『まぐまぐ大賞2014[無料部門]教育・研究』の大賞受賞メルマガ。実践例を通して、教育観を磨きながら、具体的な手法にもふれていきます。「教育を志事にする」を信条に、真に役立つ実践的な情報だけを厳選してお伝えします。教育関係者を中心に、子どもに関わる全ての方々に向けて発信します。登録・解除ともにすぐできますので、ご一読よろしくお願いいたします。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術 』

【著者】 松尾英明 【発行周期】 2日に1回ずつ発行します。

print
いま読まれてます

  • 国語は何を学ぶ授業なのか?現役教師が気づいた「子どもの感性に頼った教え方はNG」な理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け