俳優・榎木孝明が語る、劇団四季研究生時代の壮絶な日々と浅利慶太のこと

Nagoya,Japan,-,31,May,,2014:,Shiki,Theater,Company,Logo.
 

書籍化され話題となっている致知の人気連載「20代をどう生きるか」。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、劇団四季出身で俳優として活躍する榎木孝明氏のお話を掲載しています。

劇団四季の浅利慶太氏が繰り返していた言葉

月刊『致知』で約15年にわたって続く人気連載「20代をどう生きるか」。

今月初旬には、『20代の仕事の教科書』として書籍化され、発売直後に増刷されるなど、好評を博しています。

最新号では、俳優として活躍する榎木孝明氏にご登場いただき、貴重なお話を聴かせていただきました。

その記事の一部をご紹介いたします。

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劇団四季での最初の3年間は研究生として呼吸法や発声訓練、ダンスに至る様々なレッスンを受けます。

また実践の学びに重きを置き、研究生時代から昼間は子供ミュージカル、夜は劇団の本公演にエキストラ出演することも日常茶飯事でした。

何より厳しかったのは、3か月に一度行われる進級試験です。

試験ではレッスンで学んだ歌や演技の習得度を見られ、基準に満たなかった場合はロッカーの荷物をまとめ、翌日には退団を余儀なくされます。

ですから中退後もレッスンと舞台にバイトと、文字通り寝る暇もない日々の連続でした。

いま振り返るとあんなに精力的な時代があったのかと懐かしく思いますが、芝居が好きだからこそ、一切苦痛に感じませんでした。

むしろ忙しかったおかげで、考え込まなかったことがよかったのかもしれません。

バイトの休憩中に駐車場で振り付けを覚えるなど、僅かな時間も自主稽古に充あてました。

不器用なりに根気強く、地道な努力が実を結んだのでしょうか。

55人の同期が6人に絞り込まれる中、3年間の研修生生活を終え、劇団員になることが叶ったのです。

この経験から置かれた環境に不平不満を零したり、将来への不安に苛まれるのではなく、目の前の一瞬に全力を注ぐことが最高の生き方であると学びました。

また、創立者の浅利慶太さんより、芝居の基礎を徹底的に叩きこまれたことは感謝してもし切れません。

一挙一動、ひと言発するごとに叱咤が飛んでくる。演技指導は厳しいものでしたが、この世界で生きていくためには欠かせないメンタルを鍛えていただきました。

「演技は“そう思って、そう演ずること”がすべての基本だ」

そこに嘘があったら、嘘の表現にしかならない。単純明快ながらも浅利さんが口癖のように繰り返していたこの言葉は、自分の中に刷り込まれています。

image by: TK Kurikawa / Shutterstock.com

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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