国体破壊を阻む最後の戦い
同様に、日本において常に権力の重しになってきたのが天皇である。 日本では権威と権力が分立している。
そして歴史上、どんなに強大な権力者が登場しても、天皇に取って代わったり、天皇を排除したりすることはできなかった。
それこそが日本のかたち、日本のアイデンティティ=「国体」だった。 一君万民、ひとりの天皇の下に全ての国民が平等であるというのが日本であり、天皇がいなくなったり、もしくは国民の誰かが天皇に取って代わったら、その時、日本は日本ではなくなる。
これを「国体破壊」というのだ。 だが、いまの権力者はその歴史の意味も重要さも一切知らないから、権力の重しになる天皇なんか邪魔だとしか思わない。 利用できるだけ利用して、なくなるんならそれでもいいと思っている。
そんな不敬極まりない態度が明らかになったのが、今年政府が行った「昭和100年」の式典だ。 この式典で天皇陛下に発言させなかったのは政府の要望だったと、宮内庁長官が言っている。 天皇を蔑ろにして、天皇を利用だけして、自分がはしゃいで目立つためだけの式典を、高市早苗は行ったのだ。
政治家どもは、権威と権力では、権力の方が上だと思っていて、それをネトウヨが容認している。
これこそが、完全に国体に反する態度である。 わしは権威に対してはこうべを垂れるが、その権威とは天皇だけだ。 天皇は常に謙虚だから尊敬できるのだ。 権力は根本的にろくでもない。 だからわしは常に反権力でやっていくしかない。
どんなに強力な権力者が登場しても、天皇に成り代わることも、天皇の存在を消すこともできなかったのが、日本の歴史である。 もしもそんなことが起きたら、それが歴史の終わりであり、日本の終わりである。
そんなことが起こりかねない時代に生きてしまった以上、命ある限りは全力を尽くしてこれを阻止するのが、時代に与えられた使命というものである。

わしは倉持麟太郎弁護士に相談した。 倉持氏とは意見が一致した。 裁判所に「違憲立法審査権」の行使を促して、「旧宮家系養子案」という「新・身分制度」をねつ造する政府の暴走に、「違憲判決」を出すように、提訴したいと思っている!(『小林よしのりライジング』2026年5月19日号より一部抜粋・敬称略。そのほかの記事も満載のメルマガ『小林よしのりライジング』全文はメルマガ登録の上お楽しみください)
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image by: 宮内庁









