核ミサイルが大きくクローズアップされる、金正恩政権が各国にもたらす脅威。しかし日本にとっての最大の北朝鮮リスクは、それら「兵器」の類ではないようです。今回のメルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』ではジャーナリスト・作家として活躍中の宇田川敬介さんが、我が国に対する北朝鮮による一番の脅威についての考察を展開。さらに新しい冷戦構造において、日本がシミュレーションしておくべき局面を提示しています。
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ウクライナ情勢を見て思う「我が国は生きのこれるのか?」日本のリスク・北朝鮮編
今まで日本国内における日本の置かれた状況を見てきました。
日本は、「平和ボケ」をしていてとても戦えるような状態ではないということが言えます。
一つの例を挙げてみましょう。
今回ウクライナに「人道支援」という名目で食料などを支援するということを、日本の自衛隊機が行うという状況で、ロシアに近しい立場を表明しているインドが、自衛隊機の着陸を許可しなかったということが起きました。
日本は「人道支援」といえば、何でも通ると思っています。
しかし、実際にはそのような感覚にはならない状況です。
人道支援だから許されるという感覚は、日本の「平和ボケ」の感覚でしかありません。
食料品などは、当然、兵も食べることができますし、また、子供が育って戦いに参加する可能性もあるのです。
そのように考えた場合、今回の内容で「ウクライナ」を支援するということは、それが人道目的であったとしても、ロシアから見れば敵対行為になるでしょう。
敵味方関係なく怪我人の手当をする「赤十字」や「国境なき医師団」のような存在とは全く異なります。
また、難民キャンプに対して支援をするということとも全く意味が異なるのです。
当然、その内容は「立場」によって解釈は全く異なります。
ロシアは、当然「敵国」に対する支援と考えるでしょう。
しかし、「人道支援だからそのようなことは関係ない」「ロシアも理解してくれるはず」などというような感覚が捨てきれないのが、現在の日本の「平和ボケ」なのです。
一方、今回知床半島で観光船が行方不明になった事件に関して言えば、海流によって被害者が流されている可能性があります。
これに関してロシアの管理する海域などに入ってしまう可能性もあるので、その点に関しては、ロシアは理解しています。
つまり、「本当に人道的な援助」に関しては、ロシアは当然に日本に協力しているということになります。
ある意味で、日本は戦争をしている敵国ではないということになるので、当然に、その内容を認めるということになります。
つまり、「ウクライナへの支援」は、「敵国に対して利益を生む行為」というように見られているということになるのです。
逆に言えば「戦争の当事国に対して、人道支援などということはあり得ない」ということになるのではないでしょうか。
もちろん、私も日本人ですから日本人の考え方はよくわかります。
しかし、立場を変えて考えれば、当然日本の考え方が世界で通用するとは考えられないのです。
そのような例は、過去に人道支援であるからと言って、イラク戦争の中、イラクに出かけて行った日本人などにもあります。
このような「解釈の違い」や「立場の違い」「誤解」などから、当然その行動に関して全く異なる解釈になり、日本人が敵対的であるというように解釈されることも少なくないのです。
このような解釈の違いも本来は「戦争を知っているかどうか」ということにつながるのです。
ようするに、戦った経験があり、かつその時に敵国に対してどのような行動をとられたら困るのかということが見えていれば、わかるのです。
もちろんそれを理解するために戦争をするなどという愚を犯してはいけません。
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