値段はあってないようなもの
ただあらかじめ決まっている値段は何一つないということです。お花代だって二次会で別の場所に一緒に行く場合はまた別料金です。
時間は大体6時ぐらいから12時くらいまでの間の5時間前後でしょうか。一流の芸、一流の髪飾りや帯や着物など身につけているもの全て高価なものに彩られた洗練の極みを堪能する時間です。一流の料理人が用意した京懐石を食べた後は舞妓さんや芸妓さん達による艶やかな舞と恒例のお座敷遊びで一層場が盛り上がります。
お座敷遊びに定価はありません。聞くのも野暮です。だから誰も聞かないし、答えられない。今回も敢えてそれを承知であくまでも一例として大体の目安をお示ししたまでです。
花街によって、お茶屋さんによって、客によって、紹介者によって値段は違うし、定価はありません。基本的に一見さんお断りで、濃い人脈に紹介されればお得になるようです。人によって値段が変わるということです。これが花街の流儀です。
ちなみに「ご飯食べ花」というのもあります。これは「ごはんたべ」に行くときのお花代です。お座敷ではなく、夕方舞妓さんや芸妓さんと待ち合わせをしてレストランとかでご飯食べて、バーとかに飲みに行くケースです。この時は拘束時間が長くなるので、1人だいたい4~5万円が相場のようです。飲む時にバーに来てもらうだけの場合は「普通花」と言って1人2~3万円だそうです。
長年お茶屋さんに通い続けて、女将さんとの信頼関係が出来てからでないとこのようなことは出来ないでしょう。全てが信頼関係の上で成り立っている花街の流儀はなかなか奥が深いものがあります。
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いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。
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