元旅行読売編集長が耳打ちで教える、お得でオイシイ温泉宿の愉しみ方

 

温泉街全体の活性化にも、泊食分離が効果的

これだけ食いまくり飲みまくりで、温泉宿に泊まってトータルで1万3000円もしない

だからこそ、ビジネス温泉はやめられない。

泊食分離が話題になり始めてずいぶん経つが、ようやく温泉地の宿でもこうしたビジネスプランを打ち出すところが増えてきた。

個人的な意見だが、1泊2食で5万円くらいの宿でない限り、積極的に泊食分離を進めた方がいいと思う。 親方には悪いが板長の給料はすごく高い。おまけに、板長を変えると部下もこぞって辞めてしまう。 そういう世界だからこれは仕方がない。 宿は客が多かったり少なかったりするものだから、毎日毎日、板前さんたちを雇っているのはかなりの無駄だと思う。

ならば、飯は温泉街の店で、食事だけで勝負している地物を食べさせる店に送り込み、多少のマージンをとることで、お互いに潤うのではないか。

少なくとも、温泉街を夜歩く人間が増えれば、夜遅くまで営業する土産店も出てくるだろう。 今の温泉街は、宿が2次会のスナックも夜食のラーメン所も備えているので、誰も宿から出ない。 これでは温泉街は寂れていく一方だ。

宿泊料金を限界まで下げているので、土産や二次会でなんとかもうけを確保しようというのもわかるが、温泉街全体の発展にはつながらない。

 というような話を、僕は『旅行読売』編集長のころからずっと説いて回っているのである。 それはみんなわかっているけれども、目先のもうけが重要で、つぶれちゃまずいわけだから仕方が無いのだけども、もう少しなんとかならないものかなぁと思う。

 まあ、だから、このビジネス温泉などという企画がかなり人気を博しているのだろうけども。 これらの話は、またいつか、細かく発言したい。

 

というわけで、次回は、静岡市の健康ランド併設のホテルをご紹介する予定。

どうぞお楽しみに。

image by: Shutterstock

 

温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』より一部抜粋

著者/飯塚玲児
温泉業界にはびこる「源泉かけ流し偏重主義」に疑問を投げかけた『温泉失格』の著者が、旅業界の裏話や温泉にまつわる問題点、本当に信用していい名湯名宿ガイド、プロならではの旅行術などを大公開!
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