新たな挑戦をリスクとしか考えない「保身」上司が会社を潰す

 

「もっとお客様にわかりやすい販促資料にしないといけないな。ということは、既存の商品でも同じことがいえるのでは? さっそく、見直してみよう」とか、「今回テスト販売できたことで、販売提供の組み立て、計画が立てやすくなった。このモデルを1つの核として、他商品の展開を見直すことができるな」とか、新しい体験によって得られることが次に繋がっていくのです。そうしたことを繰り返しながら、やがて大きな発展や成長を遂げるのです。

「1つのチャレンジの芽を摘み取ることで、得られる情報、経験、力、すべてを放棄し、会社の発展を妨げることになる」。そうした思考のない人が決済権を持ったら、会社は衰退していくだけです。

ことあるごとに否定していれば、今まで通り業務をこなすだけでラクといえばラクです。立場の保身には役立つでしょう。ですが、いつまで経っても現状に満足し、そこにしがみつく程度の会社になっていくのです。

1つのチャレンジが、うまくいくかどうか、新サービス、新商品が売れるかどうか、なんてことより、それらを通じて得られる体験情報力があるということをきちんと理解しておかなくては、未来の発展はありません。

1つのチャレンジでたとえ赤字をくっても、そこで得られるものは、いずれその赤字分を振り子のように黒字にもっていくくらいの価値は十分にあるのです。

そうしたところまで考え、社内で提案をするのも営業マンの仕事、そして、それを見極め判断するのが決済権者の仕事です。新規の仕事には確かに冷静な判断は求められる難しい部分もありますが、会社が大成・発展するには、1つの商品やサービス、プロジェクトなどの損得勘定や成功確率の計算、立場の保身なんかを考えていては無理で、1つの商品・サービス・プロジェクトを通じてどのようなことが得られるか? その体験が次にどう活きてくるのか? というところにフォーカスしなければならないのです。

■今日のまとめ

『チャレンジを否定しては未来がない。』

  • 社内外において、企画提案する際、却下されないためにはどのような視点・思考を持って企画すればよいか? 考えノートに書きだす。
  • 部下や後輩、あるいは取引先が企画提案してきたとき、実行するかしないか、どのような判断基準を持っておくとよいか? 考えノートにまとめる。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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