いじめが増える6月に、文科省委員らが発した「呆れた言い訳」

 

特に、座長の森田洋司教授(鳴門教育大学特任教授)は次のような意見を述べておられました。

「編集の大きな柱としては、リスクマネジメントの観点も大きな柱になる。人間が対応するので、過失、認識違い、無視、軽視、怠慢などが起きる可能性はある。これにいかに備えるか」

加えて「いじめは、いじめる加害者がいなければ被害はないと言われる。しかし、事例集においては、学校が第2の加害者とならないことも大事な視点だ」との考えを示されました。

実際、私たちのところに入ってくる相談をみても、教師の対応によって被害生徒が不登校に追い込まれることも少なくありません。あるお母さんが「うちの娘がいじめられています」と担任に相談したところ、担任は、その子からのいじめの聴取もせずに、いきなり教室で「話し合いの時間」を持ちました。その結果、被害生徒は次の日から不登校になってしまったのです。その子にとって「話し合いの場」は加害生徒や周囲の生徒たちからの

「いじめではない、私たちこそ被害者。皆、迷惑している」

「あなたのここが、皆に嫌われている」

「欠点に気づいてほしいだけ」

等々の正当化の申立と被害者の欠点を指摘され続けただけの1時間だったのです。

教師は、まずは被害状況を確認し加害者を呼んで指導するという手順を踏まなくてはなりません。「話し合い」が個人攻撃になるのならば、介入して止めるのは当然のことです。しかし、こんなことも理解していない教師が現実にいるのです。森田教授のところにも、いじめを相談したら、よりひどくなったという事例が数多く寄せられているのでしょう。

print
いま読まれてます

  • いじめが増える6月に、文科省委員らが発した「呆れた言い訳」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け