あなたの人生を大きく変えるかもしれない、そんなパワーを持つお言葉を毎回紹介しているメルマガ『「ちょっと一言」こころの栄養』。今回取り上げるのは“他人の幸せにいかにして向き合うのか”について。他人の幸せを我がことのように喜ぶって、言うのは簡単ですけど、なかなかできるものじゃないですよね……。
先ずは、自分の幸せを50%、他人の幸せを50%願おう
皆さん、こんにちは。
お盆は田舎でゆっくりとできましたでしょうか。
私のところでは毎年お盆に施餓鬼会が行われます。施餓鬼って餓鬼に施すという意味になりそうですが、こういうことだそうです。
「救抜焔口餓鬼陀羅尼経」というお経によると、お釈迦さんの十大弟子の一人である 、阿難尊者が、ひとりで瞑想している時に口から火を吐きながら恐ろしい餓鬼があらわれ「お前は3日後に死んで、我々と同じ恐ろしい餓鬼道に落ちる」といいました。
それに驚いた阿難尊者は、お釈迦さんにどうしたらいいのかを尋ねたところ、お釈迦さんは、こういいました。
「その苦から免れたければ、三宝(仏・法・僧のことです)を供養しなさい。また多くの餓鬼たちに食物を施して供養した功徳をもって餓鬼も救われ、その功徳によってお前も救われるだろう」と。
それから、施餓鬼会が行われるようになったそうです。
さて、今回は「他人の幸せ」について。先の「餓鬼」とは何でしょう。
日本の仏教でいう餓鬼道の餓鬼たちは、嫉妬や落ち込みをエネルギーにして生きていると言われています。ですから、他人の幸せを見て羨んだり落ち込んだりするのであれば、もうその人には救いの方法がないということになります。
なぜなら、世の中には幸せになることを願ってがんばって生きている人がたくさんいます。そう願って生きていくのが普通だからです。
それなのに、世の中にたくさんいる幸せそうな人を見て、いちいち嫉妬したり、落ち込んだりしていたら、きりがありません。
自分ではどうすることもできない、他人の幸せに振り回されて、自分で地獄の世界を作っています。
では、どうすればいいのでしょうか。
それは、その人たちを羨み、落ち込むのではなく、その人たちの幸せを自分のことのように喜び、そしてその人たちから学ぶことです。
そうなると、無限に喜べるようになりますね。
そして、学ぶことによって自分も成長する。
さて、今日の「ちょっと一言」です。
【先ずは、自分の幸せを50%、他人の幸せを50%願おう】
急に「100パーセント他人の幸せだけを願って生きなさい」といわれても、できませんよね。もちろん、私もできません。
あの田中角栄さんでも、「政治家は51パーセントは、公に奉ずるべきだ。私情というものは、49パーセントにとどめておく。自分のためだけにあらゆることをして、テンとして恥じることのない者は、これは断固、排除せざるをえない……」といっています。
個人よりも公に重きを置く政治家でも、51パーセントですから、凡人の私たちは先ず、半分半分から始めてみたらどうでしょうか。
ところで、あなたの周りにいつも幸せそうにニコニコしている人はいませんか。
その人をよく観察してみてください。
きっと、他人にいいことがあると、いつもまるで自分のことのように素直に喜んでいる人だと、思いますよ。
早くそうなりたいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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