人は誰かにわがままをぶつけられた時、イラっとしたりめんどくさいな、と思う一方で「聞いてあげたい、寛容でありたい」という想いもあるものです。どんなわがままも聞く側は一応聞いてしまうんですね。
通常人には自制心がありますから、本心をさらけ出してわがままを言う事は少ないでしょう。しかしそのせいで表情と心が矛盾し、知らず知らず我慢を続け、ストレスを抱えます。
一方この本の主人公は日々生き続ける為に必死ですからそんな我慢はしていられません。度を越したワガママを言い続け、自己主張も強烈ですが、それは命の叫びであり、彼にとっては当然の主張なんですね。それを聞く側の周囲のボランティアは半ば呆れながらも「放っておけない」と思ってしまいます。
こうした必死で生きる人の話しを読むと自分が本当に「命を燃やして生きているか?」と自問してしまいます(ーー;)。なので時にはつべこべ言わず、右往左往し、ジタバタし、喜怒哀楽をさらけ出しながらわがままを言うのも大事だなぁと思うんですね。
この主人公はこうしたわがままや自己主張を通す事を、「自分の存在を認めさせないと、生きてる意味無いでしょ」と言っちゃうんですね。これはとても合理的で素敵な考え方だと思いました。
強烈な個性を放つ人は時に我が強くてわがままです。彼らは自分の主張を通す為の様々なテクニックを備えています。急に彼らのようになれなくとも、自分が生きる意味や自身の存在価値を際立たせる事をモチベーションとし、周囲の人達に何かをお願いする事から始めてみましょう。
嫌がらせの迷惑わがままはNGですが、まじめでわがままも言えず、存在感が薄い人は、今日から少しこうしたスパイスを利かせてみてはいかがでしょうか。富と成功は健全な肉体に宿ります。わがままも言えず、ストレスを抱えていては、病んだ精神がその肝心要の肉体を傷つけてしまいますからね。
image by: Shutterstock.com