高校受験で人生が決まる、超学歴社会・台湾の知られざる受験事情

 

そもそも、台湾学校教育制度が整備されたのは日本時代です。当時の台湾社会は多言語社会でしたが、日本は台湾の公用語を日本語とし、日本内地よりも先に台湾に義務教育制度を施行しました。
日本は、公学校、小学校、国民学校以外にも台湾原住民を対象にした蛮人公学校を設置し、それまで低かった児童の識字率を著しく高めたのです。その後、国民党政権が日本時代の教育制度を引き継いで、公用語を北京語と定めて現在に至るわけです。

台湾では高校と大学受験の際に統一テストがあります。高校は「會考」、大学は「高考」といい、このテストの点数によって進学できる大学を選ぶというシステムです。

台湾は超学歴社会なので、高校受験や大学受験ともなると、一日中勉強しなければ志望校に合格することはできません。そのため、かつては予備校がひしめく予備校街があり、そこに集まる学生たちを狙って飲食店や雑貨店なども軒を連ねて、一大商業地となっている景色が台湾名物だと言われたこともありました。

しかし、現在はIT化が進み、日本もそうですが、ネット動画配信で授業を受けたり、受験アプリで勉強をしたりというニーズも高まり、予備校街にあった予備校の数はだんだんと減少しているようで、かつての賑わいは見られないようです。

また、かつては男子は18歳には1年間の兵役がありました。兵役は、誰もが嫌がるもので、時間のムダだとしか思われていませんでしたが、それ以前の兵役が2年間だった中年世代によれば、兵役を経たからこそ礼儀を覚えたとか、軍隊生活を通して時間遵守という概念が身についたなどといったプラスの意見もあります。

しかし、今の若者にとって軍隊生活など辛いだけのものでしかありません。近年、少子化で甘やかされた育った現代っ子が軍隊に入って、辛さのあまり自殺したり、いじめられて自殺したりとの事件が相次いだことと、両岸関係が比較的落ち着いていることから、台湾政府は兵役制度を見直しました。そして2014年からは、徴兵制で1年間の義務だった兵役は、志願兵制度で4カ月の兵役となったのです。

徴兵制を廃止へ、適齢男性に4カ月間の軍事訓練―台湾

大学に進学しなければ兵役が待っているため、かつての男子学生は兵役を延期したいがために、それこそ死にものぐるいで勉強しましたが、それもなくなった今、彼らのモチベーションは純粋に自身の将来を見越してのものとなったのではないでしょうか。

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