山全体が信仰の対象。天狗が仰ぐそよ風を感じに「鞍馬山」の旅へ

 

本殿金堂前は、清水の舞台のようになっています。そこからは比叡山がきれいに見渡せる絶景のスポットです。

本殿金堂には千手観音菩薩(慈愛の象徴)、毘沙門天王(光の象徴)、語法魔王尊(大地の霊王で活力の象徴)の三尊尊天がお祀りされています。そして本殿金堂の前に広がる舞台が最強のパワースポット、「金剛床(こんごうしょう)」と言います。

真ん中にある六芒星の中心に立って両手を大きく広げ空を見上げてみて下さい。大自然と、宇宙と一体化するのを感じて下さい。エネルギーが充電されている感覚を覚えるでしょう。

鞍馬寺では、狛犬ではなく「阿吽の虎(あうんのとら)」がお出迎えしてくれます。虎は本尊の一つ毘沙門天の使いといわれる神獣で、鞍馬寺では特に大切にされています。これも見逃さずに見てくださいね。

本殿金堂からしばらく山道を登ると、「霊宝殿(れいほうでん)」が見えてきます。その向かいにひっそりと建っているのが、与謝野晶子の書斎「冬柏亭(とうはくてい)」です。東京の屋敷のなかにあったもので、昭和51年に鞍馬山に移築されました。文学が好きな方は見逃せませんね。鞍馬を何度も訪れた与謝野晶子は、多くの歌を残しており、霊宝殿前には歌碑も建てられています。

文学でいうと清少納言が「枕草子」で「近うて遠きもの、鞍馬のつづら折りという道」と書いています。「九十九折参道」は鞍馬駅近くの仁王門から本尊が安置されている金堂まで歩いて登る山道です。険しい鞍馬山を登るその道は左右に大きく蛇行した道でケーブルカーなら2分の道のりは、1時間くらいかかります。

ハイキングが好きな方なら、「木の根道」を通って鞍馬寺から貴船神社まで抜けてみると充実感ありますよ。ゆっくり約3時間くらいです。足に自信のある方は是非挑戦してみて下さい。

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: 京都フリー写真素材集

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【著者】 英学(はなぶさ がく) 【発行周期】 ほぼ週刊

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