あえて言おう。年金は、様々なリスクに対応した「終身保険」だと

 

また、年金というのは制度に加入してから年金受給を終えるまでの平均60年とか70年という超長期間における様々なリスクに対応する機能を持っています。まず第一に遺族年金や障害年金という若い世代にも起こりうる所得が喪失してしまうリスクに対応しています。年金は高齢にならないと貰えないものというイメージが根強いですがそうじゃない。

第二に、物価物価スライドや賃金変動率が上がればその分年金を引き上げたりすることで、不確実な社会経済変動にも対応できる仕組みになってる(今は少子高齢化に対応するために、給付を抑えていくための仕組みだからなかなか年金は上がらないですが…)。

第三に何歳まで生きるのかわからないという不確実な要因にも対応できるように終身保障です。

こういうリスクや不確実な事に対応している機能も併せて考えると、誤った世代間不公平論は有害無益な議論でしかない。

世の中は、年金に対する不安や心配は誰もが程度の差こそあれ持ってると思いますが、ある程度年金の事を知っておく事はいざという時に後悔しないためにも必須だと考えます。

公的年金には毎年11兆円くらいの税金も入ってるし、知らなかったでは大損してしまいかねないからですね。

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
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