郊外型コンパクトシティが廃れ、都市一極集中を生んだ本当の理由

 

ただし、未来の郊外のコンパクトシティは、今の延長線上で、あちこち切り張りしたものじゃなく、新たなグランドデザインのもとに築かれるもの…そう思えます。

高度経済成長期に、とにかく都市に流入する人たちに住宅を提供しなければ…と開発され拡大した郊外を、今度こそ、継続可能なコンパクトシティとなるよう、もう一度、グランドデザインをし直すことで、よみがえらせたいのです。そのためには、公共の積極的関与とともに、住民側も痛みを受けいれる覚悟も必要になるでしょう。解散することになる団地も出るでしょう。所有というこだわりを手離すことも必要になるでしょう。

こういう話がなかなか受け入れられないことは承知しています。人は、今の価値を求めているのであって、次世代のため…というのは受け入れられない、…というご意見も頂きました。

それでも、多くの人が100歳まで生きられる社会は、現世的なこだわりを捨てて、未来のために役立ちたいと思えるようになる…そのための時間を与えられたという意味があるのでは…と私には思えます。

私にとって、50年後は、自分の子供や孫が暮らすリアルな未来です。50年後は、今より豊かで暮らしやすい社会であってほしいと願います。未来のリアルな想像は、途中の経過はともかく、いずれは現実化すると言います。少なくても思い描かないものが現実化することはないのです。人の意識が変わって、新しい街が再生される未来をやはり私は妄想します。

フォーラム報告のつもりの締めが、私の妄想になってしまってすみません。でも、いっしょに妄想してくれる仲間がほしいな~(笑)。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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