新元号発表を見てわかった。日米の最大の違いは政治家の所作だ

 

ニューヨークの映画館ではパンフレットすら売られていません。なので、日本の劇場の関連グッズの多さに少し驚きます。配給会社にほぼ入場料を持っていかれる映画館側の貴重な売り上げとは聞いていましたが、ここまで充実してるとは。でも欲しいものは見当たりませんでした。ランチトートやフェイスタオルなんて、やっぱりその作品のファンなら購入したくなるものなのかな。 館内の座席も座り心地がよく、作品も当然ながら字幕スーパーがついてる。至れり尽くせりだな、と感動します。いつもの癖で、ついつい両足を前の座席にかけそうになり、「ここ日本だった」と慌ててひっこめる。 滞在中、満開のさくらも見ることができました。ちょっと息を飲むくらいの美しさ、でした。アメリカにこんな綺麗な花はないんじゃないか、と思うほどでした。実はアメリカだって、いまどき日本の苗木ごと持ってきて、まったく同じ品種の桜を見ることだって普通です。にもかかわらず、ここは生まれ故郷だという心のフィルターを通してみるからなのか、まったく同じ桜でも、日本で見ると明らかに感動します。 さくらを見るためだけに、毎年、この時期帰国する、というニューヨークの知り合いがいますが、少し気持ちがわかります。それだけの価値がある。満開の桜を見られただけで、この時期帰国して良かったと思うのは、明らかに老化現象かもしれません。なんなら、この感動を味わえるだけで、日頃アメリカで暮らして良かったとすら思える。やっぱり歳をとったのだと思います。 何度か宿泊先を移動している中、今回、国会議事堂近くのホテルにも滞在しました。場所がら、デモも多く、機動隊や警察の姿もチラホラ。夜、コンビニに買い出しに行った際、ひとりの中年男性とスレ違いました。見たことあるなぁと思いつつ、通り過ぎた後に「あ、以前、総理をされていた●●さんだ」と気づきました。当然、現総理大臣ではないので、SPもついていなく、オーラはまったくありませんでした。振り向き、少しの間、その姿を凝視すると、通りの向こうの警棒持った女性警官に、逆に凝視されていました。 それにしても、海外で暮らし、外から見ると、日本の総理大臣の入れ替わりの速さは、まるでコントのようにも見えます。今でこそ安倍さんが頑張ってるけれど、2000年代は年ごとにコロコロ変わっていました。まるでお笑い芸人の「ABCお笑いコンテスト」の優勝みたいに、持ち回りで総理の椅子をパスし合ってるようにすら見えました。

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