新元号発表を見てわかった。日米の最大の違いは政治家の所作だ

 

チェックイン前に、ホテルの受付で近所のマッサージ店の場所を聞いてみる。マッサージマニアの僕はアジアに行くたび、毎日のように目に入ったお店に飛び込みます。ホテルの日本語の堪能な女性スタッフが、「女の子のお店ですか?」と聞いてくる。最初は意味がわかりませんでしたが、「あ、そっちじゃなくて。普通の方」と答えます。 別に「そっち」でもいいんだけれど、そっちだと従来のマッサージのように、凝りまくった首や肩をほぐしてくれなさそう。ホテルの真横にあると聞き、行ってみると、額に絆創膏を貼ったおばさんたちの、いかにもプロっぽい集団が店内に並んでいたので安心します。 毎回、思うことですが、アジアのマッサージはクオリティーも高く、値段が安い。ニューヨークはクオリティーが低く、値段が異常に高い。なので、「行かなきゃ損」とばかり、滞在中は毎日のように通います。今回も、台北にいる間は毎日のように通いました。 そこから5日間をかけて台湾を新幹線で縦断します。国というにはあまりに小さい。最終日、最南端の高雄(ガオシュン)から最北端の台北に戻るのに、2時間半しかかかりませんでした。もっとも印象深かったのは台中。特に何が、というわけではありません。 過去、世界の100都市ほど行きましたが、たまぁに、意味なく気に入る街があります。ちょっと懐かしいような、初めてなのに以前にも来たような、そんな感覚になる街。今回は台中でした。気のせいだとは思うけれど。ニューヨークでもよく飲む、大好きなタピオカティーの発祥のお店に行けたのが嬉しかっただけなのかもしれないけれど。 台南では念願の檳榔(びんろう)を試しました。以前、日本のテレビ番組で紹介されていたので、台湾に行った際には、試してみたいと思っていました。檳榔とは、台湾に流通する嗜好品で、噛みタバコみたいなものです。ウィキペディア等で調べてみてください。 ヤシ科の食物を細かく切ったもので、噛むことにより覚醒効果もあるようで、言ってみれば「合法ハーブ」。普通に路上で売られています。たぶん、ビニールの小袋に6つくらい入ってたかな。日本円で200円くらいだったと思います。 で、1個目で「まずい!」と吐き出してしまいました。中学生がいきがってタバコを試したような感覚です。どうしても2個目を試す気にならず、そのまま捨ててしまいました。檳榔は別に台湾限定ではなく、東南アジア各国でも売られているそうですが、人生で今後試してみようと思うことは、もうないです。 高雄(ガオシュン)ではフェリーに乗って対岸にも行きました。ひととおりガイドブックに載っている、観光名所や名産は試してみました。子供ができて以降、僕の海外ひとり旅は、普通の観光旅行に変わりました。昔のように、ロッテルダムの港の、夜中から開く違法カジノに潜入したり、ローマでアラブ系のギャングに囲まれたり、ロンドンのぼったくりバーで拳銃突きつけられたり、は一切なくなりました。そういうところに近づかなくなりました。それでよかったと思う時もあるし、ちょっとだけさみしく感じる時もあります。

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