『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』の著者でNY在住のりばてぃさんが、NYで注目される小売店を紹介する中で、「また行きたくなるお店」の共通点に気づいたときに想起したのは、『無欲万両』という上杉鷹山の名言なのだそうです。現代の小売業にも通じる商売の極意とはどんなものなのでしょうか?なお、上杉鷹山は、米国で有名な日本に関する3冊の書籍のうちの1冊『代表的日本人』で紹介され、あのジョン・F・ケネディが尊敬する人物として名前を上げる江戸時代の米沢藩主です。
想いと無欲
5月のメルマガでご紹介した、『ニューヨーク生まれの女性の味方、 ブルティン』や、つい昨日、ブログの方でご紹介した『世界初のジェンダー・フリーのお店「フルイッド・プロジェクト」The Phluid Project』。この2つのお店は消費者と商品を作る生産者の両方のニーズをうま~く捉えていると思う。
そしてそれだけでなく、経営者の想いがあると感じる店になっていて、どちらもまた行きたくなるお店だ。
ご参考:
● NYで「実店舗」復活ムードを牽引する「ブルティン」成功の秘密 – まぐまぐニュース!
● 世界初のジェンダー・フリーのお店「フルイッド・プロジェクト」The Phluid Project
他にもニューヨークには、何かしらコミュニティに還元したいとか、店を続けることで社会に貢献している実感を得られるといった理由で何年も続いているお店が多い。
そういえば、2号店を出したドーナツ屋さんもそういった理由から本業がありながらも長年続いている。
ご参考:● NYの老舗ドーナツ屋さん「ドーナツ・パブ」(The Donut Pub)が、突如、2号店
ちなみに競争の激しいニューヨークで実店舗を運営していくのは、想像できないほど大変で、営利企業である以上、ちゃんと利益に繋がる工夫もしていて、例えば、フルイッド・プロジェクトはケーブルTVのHBOとコラボして3つのポップアップ店を出す予定となっている。
ご参考: ● HBO’s ‘Euphoria,’ The Phluid Project to Launch Gender-Free Pop-up Shops
想いと運営のバランスを取っているのだ。客としては、経営者の想いを感じるから店に行きたくなるし、実際に行ってみると何か買わずにはいられない気持ちになる。
Eコマースが普及したからこそ、改めて実店舗でのインパルス購買(衝動的な買い物意欲)に注目が集まっている。このあたりは、改めてまとめようと思うので、何かご質問あればぜひ。