同様に、前述の例では、AとB>両者の関係性>科学的に言い表す=〇×@の定理。こういうことですね。
ちなみに、この話を続けるならば、AとB>両者の関係性>科学的に言い表す=〇×@の定理、ということをまず提示しておいたうえで、「ではその〇×@の定理とはどういうものなのか?といいますと…」と、次の段階に話を進めていけばいいわけです。
このように、ひとつの論点を簡潔に言い尽くして終わらせながら、次の論点に移動していく話し方ができれば、聞き手に「理解できない時間」を、全く与えることなく話し進めることが可能です。
この方法の利点は、聞き手がわかりやすいだけではなく、自分自身が、話すべきことを言い忘れなくて済む、ということもあります。話すべきことは、頭の中からどんどん減っていく一方になりますからね。
また聞き手にとっても、会話、議論において考えるべきことが、明確になります。まだ言及されていない論点に絞ればいいわけですから。話し手が提示する論点が明確だと、双方の思考がとてもクリアになる。建設的な関係が築きやすくなるのです。逆に言うと…いや、言うのはやめておきましょう。
最後になりますが、今回お話しした論点の絞り方を、一度お試しください。
例えば、「仕事について」。このざっくりしたテーマを、もう分解できないところまで分解して、論点を絞ってみてください。論点とは、その人なりの切り口ですから、人それぞれ、イメージできる論点は違ってくると思いますが、どういう論点があり得るか?
それを思い描けること自体が大切であり、またそれがその人なりの個性ということにもなると思います。また、話せる論点が多いほど、話の引き出しの多い人、話題の豊富な人、ということにも通じます。
さて「仕事について」、あなたなら、どういう話ができますか?
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