現役30年のアナウンサーが伝授。論点を絞りわかりやすく話すコツ

 

さて、問題は第3の原因ですよね。何だと思いますか?それは、論点が絞れていないことです。簡単な言葉に置き換えると、「何について話しているのか、わからない」状態ですね。

言っている内容がわからないことのすべては、論点が絞れていないことによる、逆に言うと、わかりやすい言葉、聞き取りやすい音声で、論点を絞って話ができれば、すべての話はわかりやすくなる、ということです。

そこまで断定されると、そんな馬鹿な!?話の内容が分からなくなる理由が、論点だけ?って思いますよね。でも、実際、そうなんです。わかりやすい例で、お話ししましょう。

論点が絞れている言い方とは、具体的にはこういうことです。

  • 「私が好きな食べ物は、本マグロのヅケ丼です」
  • 「私が昨日、一番楽しいと感じたのは、迷子になった〇〇ちゃんと出会えた瞬間です」

論点、絞れていますよね。

いやいや、この例文では単純なワードしか使われていないので、わかりやすいのは当たり前でしょう、と思うかもしれませんが、例えば、「AとBの関係性は、科学的には〇×@の定理で言い表すことができる」のように、〇×@の定理、それ自体が何なのか?は、さっぱりわからなくても、つまり、その言葉自体の意味がわからない、上記ふたつめの状態にあったとしても、AとBの関係性が、科学的には、〇×@の定理で言い表せる、というこの事実だけは、確実に伝わるはずですよね。

論点を絞るとすべての話が分かりやすくなる、とは、こういうことです。あなたが過去にやらかしてしまった、わかりにくい話も、この言い方にすれば絶対に伝わるようになります。

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