NHKの女子アナと女性アイドルを比べてわかる、声色を決める5要素

 

さらにNHK女子アナの声色について、理解を深めるために、若い女性アイドルの発声と対比して、検討しておきます。アイドルといえば、

1、高低は、もちろん中~高ですね。

高音のほうが、幼くて可愛いという印象を持たれますから、昔も今も、わざわざ無理して、高い声で話すアイドルも多いと思います。これも典型的な声色の使い方ですよね。

そして女性アイドルの話し方で言えば、発音を甘く特徴的にしている人も多いと思います。それはまた、口調の話の時に、お伝えしますね。

2、強弱

テレビやステージの本番中のアイドルなら、いつも声を張って話すことが多くなるでしょう。もちろん、体当たり系の場面で、アイドルが絶叫するシーンを見るのも、日常的です。ですから逆に、たまにちょっと緩めるのが、武器になったりします。

若いうちから、そのような強弱のメリハリを付けられるタレントさんを見ると、「おっ!この子なかなか、能力あるなぁ」と感じます。

3、ひっかける

アイドルの声は、ひっかけない素直な発声が多い印象です。おそらく、発声と歌のトレーニングを始めたばかりで、自分の体が本来備えている声を出すほうを重んじているからだと思います。

4、細い太い

本格的な歌唱力を追求しているアイドルの中には、ごくまれに、低くて広い空間を響かせている人も見受けられますが、普通のアイドルの声は細いもの。

前の項目の、ひっかける発声や、太い声が出始めてくると、あ、この子、ちょっと成長してきたな、自分の個性を出してきているな、と感じることでしょう。

5、一つの音に含む息の量

もちろん、ひとつひとつの音は、それぞれ全力で発声するため、声にならないような「h」の息は含まないのが、アイドルぐらいの若い人の発声の基本ですね。

このように、声色は、使い方次第で、雰囲気を作って話を面白くできるほか、なりたい自分になるための手段のひとつにもなり得るものです。

また、声色の要素ごとに、自分の傾向を知ることで、自分の話し方の欠点や、変えたいところを、意図的に修正することもできると思います。

今回はNHKの女性アナウンサーと女性アイドルの声色について、具体例を挙げましたが、誰々みたいな話し方というターゲットを設定すると、応用の仕方も簡単になりますから、試してみると、面白いですよ。

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アナウンサー歴30年、極限の環境で話し続ける著者が、実体験から会得した「話し方のコツ」を理論化。人前で話す必要がある人の「もっと〇〇したい」に、お答えしています。一般的な「話し方本」には無い情報満載。

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