昭和というのは男は仕事、女は家庭という性別役割分担が一般的でした。今じゃ古い考えですけどね^^; 女子は将来の事も考えて、働きに出ようというのもままならなかった時代。今みたいに便利な家具に恵まれてない時代だから、主婦は家事育児で丸一日を潰していた。
しかし、妻が家事をやってくれてるから夫は仕事に打ち込めるわけです。つまり厚生年金保険料は夫婦共同で負担したものであるという考え方が強くなった。夫が支払う厚生年金保険料は共同で負担してるという考え方なら、妻も年金を貰うべきですよね。
夫が「俺の年金なんだから、俺がどうこの金を使おうが勝手だろ!」なんてアホな亭主関白みたいな事を言われたら、妻が自由に使うお金がない。そこで昭和61年4月からはそういう専業主婦も国民年金には強制加入にして、将来は妻の名で年金が受けれるように改正したんです。でも専業主婦は保険料払わなくていい。
普通に考えても、保険料払わんでも年金貰えるっていうのはおかしいですよね。打ち出の小づちじゃないんだから。じゃあどうしたかというと、従来の制度は夫が年金を独占していましたよね。その独占していた年金200万円の一部を妻に分ける形で、妻に年金を受ける権利を持たせたんです。
さっきの、従来だと夫が全部保険料支払って、将来の年金も全部夫が独占した200万円。例えばこの200万円から妻に老齢基礎年金として、70万円を分ける。そうすると夫の年金は130万円になる。従来のように、夫がすべて厚生年金保険料を支払うのは現在も変わらないけど、全部夫が独占していた年金を妻が自分の名義で年金が受けれるように分割するような形になったんですね。よって、従来と同じ厚生年金保険料を夫は支払うけども、妻は自ら保険料を支払わなくても将来年金が保障されるという事です。
好き好んで保険料支払わなくても将来の年金保障しますよ~みたいな大盤振る舞いはしません^^;本当にそんな都合のいい事やるわけない(笑)。
まあ、今の時代は国民年金第3号被保険者は縮小傾向で、厚生年金に加入する人を増やしてますからね…。そうなると自ずと不公平感というのは無くなっていくでしょう。それでは本日はこの辺で!
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