日本の学校がつまらない「2つの理由」に潜む新しいビジネスチャンス

 

3.対話と具体的な問題

教育の基本は対話にあると思う。まず、先生の話を聞くか、あるいは、いきなり先生に質問される。解答すると、更に先生から質問される。その繰り返しが教育になる。対話が言葉によるものか、活字によるものか、動画によるものかの違いはあっても、インプットと考察、アウトプットと考察を繰り返すことに違いはない。

そういう意味ではゲームとも共通している。学校の授業はゲームであるとも言える。しかし、ゲームとして見ると学校の授業は面白くないのだ。なぜ、学校の授業が面白くないのか。第一に対話がない。学生は常に受け身であることを強制される。第二に具体的な課題ではなく、抽象的な問題が多い。だから、具体的なイメージが湧かないのだ。

例えば、こういう具体的なゲームを想定してみる。「あなたは夢だったカフェを開くことになりました。自分の好きな立地に自分の好きなインテリアの店を作りましょう。スタッフも必要ですね。何人雇いますか。幸いなことに銀行がお金を貸してくれるそうです。いくら借りればいいでしょうか。オープンまでにどれだけの費用が掛かるでしょう。不動産の権利金、家賃、内装費、設備費、ユニホーム費用、広告宣伝費、水道光熱費、リース費用、スタッフの人件費、自分の人件費等を計算します。そして、店がオープンしましたが、お客が来ません。なぜでしょうか。お客さんが来ない理由を考えましょう。調べてみたら、周辺の住民が少ないことが分かりました。また、人気のカフェが近所にあることも分かりました。それぞれの場合、どのような対策が考えられるでしょう」

人生では、常に具体的な問題が押し寄せてくる。それを解決するためには、知識やノウハウ、技術が必要になる。それが分かってから勉強すれば、一生懸命に取り組める。しかし、何の役に立つか分からないのでは、真剣に取り組めないのも仕方がないだろう。

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