部下との付き合い方のポイントは、無理に仲良くなろうとしないこと
部下の場合、上司よりも面倒になることがあります。おそろしくやる気のない部下、反抗的な部下、暴走する部下を持った場合の心理的ストレスは計り知れません。
そのせいで管理する部署の成果が上がらなければ、必然的にその責任は管理職が負うことになります。かといって、厳しく指導しすぎると退職や、最悪パワハラで訴えられるおそれもあります。
部下との付き合いで大事なのは、「無理に仲良くしないこと」です。
会社は営利組織です。社員は営利目的で集まった組織です。家族や友達のように「居心地の良さ」とか「以心伝心」は理想ではあるけれど、期待してはいけません。無理に合わせなくても、仕事で支障が出ないように「ホウレンソウ」(報告・連絡・相談)などで、仕事上必要なコミュニケーションをとっておけばいいのです。
また、ちょっとした世間話にも気をつけなければなりません。「付き合っている人はいるか」、「結婚する気はあるか」、「子供はまだか」なんて会話は論外です。場合によっては、セクハラに該当します。
今は、ダイバーシティー(多様性)の時代。様々な考え方、思想、信条があります。あるいは、家族や交友関係を話題にはしたくない人もいるかもしれないし、趣味のことを話したくない人もいるでしょう。
以前、就職を控える大学生に模擬面接の手伝いとして、大学で面接官役をしたことがあります。その時、聞いてはいけないこととして、以下の11の項目に釘を刺されました。
- 本籍や出生地に関すること
- 家族に関すること
- 住まいに関すること
- 生活環境、家庭環境に関すること
- 宗教に関すること
- 支持政党に関すること
- 人生観、生活信条に関すること
- 尊敬する人物について
- 思想に関すること
- 労働組合に関する情報
- 購読新聞、雑誌、愛読書などに関すること
良かれと思っている世間話が、実はあまりよくない結果を生むこともあります。仲良くなるために、お互いが気をつかい、疲れて関係性が悪化してしまうなんてことは避けたいですね。
仕事は、1つの目標を成功させるために進んでいくもの。上司や部下、チームメンバーと仲良くなれればもちろんよいのですが、もし関係構築が難しい相手なら「仲良くならねばいけない」という固定観念は捨てて、自分にとって必要なことを選択していくようにしましょう。
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