当時は「不法扱い」25歳の医学部生が作った遠隔医療アプリ開発秘話

Doctor calling on smartphone app and stethoscope with the South Korean flag. Telehealth technology in South Korea. 3D rendering
 

――創業した2019年、その時までは遠隔診療は不法という認識が韓国では強かった。COVID-19のせいで一部規制が緩和されましたが

「OECDをみても韓国も遠隔診療を解除するだろうと信じていました。国民総医療費が上がっていて、したがって健康保険料も上昇しているのに、政府としては病気が広がって手術して大金が出るより、何とか予防で防ぐことが目標になるのではないでしょうか。G7も初診から遠隔診療をしていて、今はOECDも全部やっているから。韓国も3~4年内にはそうなるしかないと考え、2019年9月に会社を設立しました。医学部に通いながら、チームを組みました。本当に始めたのは2019年12月です。創業チームはその時4人でした」

――本人はそれにしても、当時不法な遠隔診療で創業しようと、他の創業チーム3人をどのように説得しましたか

「普通の医大生じゃないですか。誰が一緒に創業しようと思いますか。医学部の授業はたくさんサボって、工学部やデザイン科の講義をたくさん聞いたんです。デザイン聴講中にデザイナーの教授が世界3大デザイナーアワードというのがあるんだが、その賞をもらったらLGやサムソンのようなところにすぐ入ることができると言ってました。夢を見ました。私が世界3大デザイナーアワードをもらって授賞式に行けば、私のそばにはLGとサムソンデザイナーたちがいるのではないかと。彼らを通じて創業チームのデザインメンバーを紹介してもらえるのではないか、と」

「一晩中、医療機器のようなデバイスのデザインをしました。大体コンセプトスケッチをして、デザイン科に通う友達に10万ウォン払って修正をお願いします。とても運が良くて世界3大デザインアワードの一つであるIDEA本賞を受賞しました。2019年創業前のことです。私の記憶では医者としては世界で初めてだと思います、が、あ、私はまだ医者ではないですね。ハハハ。ところで学校の試験が重なって授賞式には行けませんでした。受賞者の集まりなどで創業チームのデザイナーを紹介してもらいました」

「私は開発が苦手なんで、開発サークルに入りました。隣に座っている人が開発神童だそうです。ハハハ。大学のすべての建物に、『遠隔診療と薬配達するんだけど、一緒にやりたい人』の公告を貼りました。ネイバーでインターンをしていた友達が公告を見て訪ねてきました。説得しました。ネイバーにはお前一人がいても何をしているか誰も関心がないけど、これは本当に時代を変えることができる。そのようにして4人の休学生が創業しました。医大生とエンジニア2人、デザイナー1人」

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