最悪な「教師ガチャ」を引いてしまった生徒たちが追い込まれる日本の悲劇

Old fashioned angry teacher holding stick in classroom
 

いじめを受けて自殺しても、加害者が反省をし、いじめを認めるまでは、簡単にはまいりません。

10月7日のNHK NEWS WEB、熊本日日新聞社によりますと、2018年5月に、いじめを苦にみずから命を絶った熊本県北部の高校3年生の両親が、同級生4人に1,100万円の損害賠償を求めた裁判で、7日、係争中の3人のうち1人がいじめを認めて謝罪し、10万円を支払う内容で和解が成立したということです。

2人が和解し、残る2人も、いじめと自殺との因果関係を認めた上で、遺族側に和解を申し入れているということです。被害者の父親は「裁判をしなければ、本人たちの口からは何も聞けなかったと思うので、よかったと思います。娘にすぐ報告してあげます」と話していたとのことです。

ここまで来るのに、訴訟を起こし、4年も経過しての謝罪です。ご遺族の心労はいかばかりか、いじめの初期に解決してあげたかったものです。

学校のひどい対応もニュースになっています。いじめによる不登校問題で、第三者委員会が不登校の長期化の原因を「学校にある」とした画期的な指摘をしています。10月3日のNHK NEWS WEBの記事を抜粋いたします。

3年前、大阪市内の当時小学2年生の女子児童がいじめで不登校になったとして
保護者が詳しい調査を求めていた問題で、市の第三者委員会は、同じクラスの児童からいじめを受けていたことを認定したうえで、不登校が長期化した原因は学校側が適切に対応せず、女子児童の不安感や不信感が増大したためだとする調査報告書をまとめました。
(中略)
さらに、報告書は、学校側が、女子児童の保護者が訴えた数々のいじめ行為を事実だと思わずにおざなりの対応に終始し、法外な要求を突きつけてくる“クレーマー”だという認識を持っていたと思われるなどと指摘し、いじめを訴える女子児童や保護者に寄り添った対応が求められるにもかかわらず、おろそかになったとしています。

さらに、MBSニュースでは、母親の声として、

(担任から)“自分で掻(か)いたんじゃないですか”とか“(娘の)訴えの全てを信じて聞くことはできない”というふうに言われたときに、ものすごい不信感を覚えました。

と伝えています。

こんな教師がいるんです。しかも3年も前の事件ですから、教育委員会も、第三者委員会の指摘がなければ事実を認めず済ませてしまったと考えられます。不登校になっている子がいるなら、第三者委員会なんてやっていてはだめなんです。即応すべきことなのです。この事件でも、報告書がまとまるまでに3年も経ってしまっているのです。あまりにもひどい担任、そして学校、教育委員会の姿勢だと言うしかありません。

 

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