中国は拒否か。ロシアの諜報機関が探し始めたプーチンの「亡命先」

 

ロ軍や世界の状況

プーチンは、長期戦になると述べて、その体制を整える方向で、国内体制を構築した。その結果、戦費が国家予算の1/3も占めていて、教育や研究開発予算を大幅削減して、国防費に回すことになる。

アントン・シルアノフ財務相は、2022年のロシア連邦の財政赤字が当初予想の2倍以上になると述べた。政府支出が収入を上回る額は、夏に予想されたGDPの0.9%ではなく、2%に相当するとのことだ。

1月には70万人の動員が必要であるとロ軍事ブロガーが言うが、プーチンは、必要ないとした。現在30万人動員して、7万人がウクライナにいるが、残りも訓練終了したら、大きな戦力になるという。

また、プーチンは、紛争において核兵器を先制使用しないという軍事ドクトリンを正式変更する可能性があると示唆した。

今一番ロ軍攻撃で効果を上げているのは、インフラへの巡航ミサイル攻撃であるが、ウ軍は、600kmも国境から離れた長距離爆撃機の基地であるサラトフ州エンゲリス空軍基地とリャザン州ディアギレボ空軍基地を、ドローンで攻撃した。エンゲリス空軍基地では、Tu-95を2機破壊、ディアギレボ空軍基地では燃料トラックを炎上させている。

続いて、ロ軍が使用しているクルスク飛行場にもドローン攻撃があり、燃料タンクが炎上した。クリミアのセバストポリにも2日続けてドローン攻撃をしている。モスクワの真ん中のメガヒムキショッピングセンターも大炎上して、跡形もなくなっている。モスクワでも、ウ軍かウ軍協力者の攻撃を受けることになる。ロシアに安全な場所がなくなっている。

ロ軍は、ソ連時代のTu-141UAVを使用したとしたが、ウクライナの軍需会社ウクロボロンプロムは、航続距離1,000Kmのドローン「シャンク」を開発したと述べているので、この可能性もある。もう1つが、英フィナンシャルタイムズ紙によると、中国製ドローンを改造して使用ともいうが、150Km程度しか航続距離がない。

よって、この場合は、ロシア紙が述べているように、ディアギレボ空軍基地の攻撃では、ロシア国内にウクライナ協力者がいて、近くから飛ばし、エンゲリス空軍基地にはカザフスタンの協力でカザフから飛ばしということになる。

なぜかというと、ロ軍防空責任者は、ウクライナから飛んできたなら、防空レーダーかロシア人の目視があるはずであるが、それがないと言う。どちらにしても、ロシアの防衛を揺るがす事態であると、ロ軍責任者は見ている。当然プーチンにも報告が入っている。

しかし、防空能力が低く捕捉できなかったというと、ロ軍防空責任者が、ロシア国民から非難されることになるので、そう言っている可能性もある。

このため、エンゲリス空軍基地などから30機いたが16機が消えている。ドローン攻撃を受けて、爆撃機を退避したようである。

この攻撃で、ロシアは、報復で核兵器を使う可能性を示唆し始めた。それが、プーチンの先制使用の可能性もあるという発言になっている。

ショイグ国防相は、ロ軍が戦争で新型で高度兵器システムを使用すべきという考えを示した。高性能兵器とは、低出力の核兵器のようであり、その砲弾を大砲やミサイルで攻撃に使用して、能力を向上させたいようである。

この低出力の核を使用するために、プーチンは、先制使用したいようである。プーチンは酔った姿で、これを述べている。核使用となると、ロシアの崩壊になる可能性もあるからだ。NATOは、核を使用したら、ロ軍を全滅させると述べている。

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