ロシア“崩壊”にも言及の異常事態。プーチンがついに「戒厳令」を口にした意味

 

ついに同盟国にまで見限られ始めたロシア

親ロ派と思われていたセルビアが、第三者カナダ、トルコ、スロバキアなどを経由して、ウ軍に3,500発のグラッドロケットを売却した。セルビアは、とうとうロシアを見限ったことになる。

スロバキアは、ミグ戦闘機11機のうち10機をウクライナに引き渡すことになった。このミグ戦闘機には欧米製ミサイルの発射装置が取り付けられているので、英国供与の射程距離300キロメートルの空中発射巡航ミサイル「ストーム・シャドウ」を発射できる。

ポーランドも60機のミグ戦闘機をウ軍に供与することになり、欧米製戦闘機の供与はなくなったようである。短期にクリミアを航空攻撃が可能になり、クリミアの孤立化ができるようになる。

スイスは134両のレオパルト2戦車を運用中で、さらに96両を保管しているので、ドイツはスイスからレオパルト2を買い取りウ軍に供与することを検討中とのこと。300両以上の戦車が揃うことになる。

155mm榴弾で韓国の備蓄分を買い取り、ウ軍に提供することを検討しているが、どうも成立したようである。現在、砲撃量でロ軍はウ軍の4倍もある。それだけ、ウ軍の砲弾不足が深刻な状態になっている。バフムト前線でもロ軍の砲撃が大変なことになっているという。

逆に、米国はM1エイブラムスの供与は、1年半先になると述べている。バイデン大統領は、当初供与しないと述べていたが、ドイツ説得のために、供与を決定したが、劣化ウランを装甲に利用しているので、その装甲を変える必要があるので、遅くなるという。

独ラインメタル社はウクライナ国内にパンター戦車を年間400両生産できる能力を持つ戦車工場建設を提案した。対ロ戦の前面にいるウクライナは、今後も防衛能力を必要とするという見極めであろう。

徐々に、ロ軍撤退での停戦後体制の構築も始まっている。

ベラルーシ経由でのロシア軍支援を決めた中国

中国は、ロシアのGPSグローナスが余り機能していないので、中国版GPS北斗をロ軍に使わせている可能性があり、それと、中国の衛星が得ている情報を与えているようだ。

中国はベラルーシのルカシェンコを北京に招いて、中国は直接ロ軍への軍事支援はしないが、ベラルーシ経由で軍事支援をするようであり、ベラルーシに経済援助や武器工場の技術支援を行うという。

このような経済制裁逃れを欧米はどう見るかが問題になる。

ドイツは、中国への経済依存度が大きいのに、米国に中国への経済制裁をドイツも同調することを依頼されたが、ドイツのシュルツ首相は、訪米するが晩さん会も記者会見もしないという。

ドイツの方向はどうなるかで、今後の欧米諸国の中露対応が変化する可能性がある。

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