大学全入時代が元凶?現代の若者が失敗を恐れるようになった理由

A high school hall or room set up ready for an end of year final exam to be sat by students. examination paper sitting on the edge of a desk or table.
 

「天」は絶対に笑ったりしない

年に一度しかないチャンスを逃してもう一年頑張るというのは、その人にしかわからない悔しさ、辛さ、苦しさ、過酷さがあるだろう。それでもなお挑もうとするあなたを笑う「人」はいるかもしれないが「天」は絶対に笑ったりしない。

受験生諸君。

「めでたい」とか、「残念である」とかは、あなたの挑戦に対して他人が貼るラベルに過ぎない。

結果に対する他者の評価にに左右される必要はない。

挑んだ時点で、あなたは「勇者」だ。

人生においては「勝者」であり続けること以上に、「勇者」であり続けることの方が断然価値がある。僕はそう思う。

これまでの人生で、「勝者」になれそうにないから挑戦することを諦めたことはなかっただろうか。

レギュラーになれそうにないから、本気で練習しない。勝てそうにないから、本気で走らない。上手い人ばかりだから、入りたい部活に入らなかった。失敗するのが怖くて、ステージに立たなかった。

その瞬間に「敗者」になりたいくないがばかりに「勇者であること」すら捨てたのだ。

挑み敗れた者をバカにする人がいるのは残念ながら事実だ。彼らこそ「敗者になりたくないから、勇者であることをやめた人」だ。

結果にしか価値を見出せなくなると、自分もそちら側に行くことになる。

もしもWBCで日本が予選ラウンドで敗退していたら、その結果を叩いたり、バカにしたりする人もいただろう。でもそれは同じマウンドに立ったことがない、同じ打席に立ったことがない人だ。日本代表に選ばれなかった野球選手たちは、どんな結果であったとしても「よくやった」と選手たちを称えるだろう。

彼らは本気で世界に挑むと決めた時点で「勇者」だということがわかっているからだ。その事実は勝ち負けに関係なく変わらないのだから。

と言うわけで今週の一言。

「何かの壁を越えるべく挑むことを決めたすべての人よ。あなたは勇者だ」

その勇者が、自分の望みを叶えた瞬間には僕も涙を流して心から言いたい「おめでとう」と。でも大事なのはそこじゃない。

また、挑もうよ。何度でも。

また来週。

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1970年生まれ。2005年「賢者の書」で作家デビュー。「君と会えたから」「手紙屋」「また必ず会おうと誰もが言った」「運転者」など数々の作品が時代を超えて愛されるロングセラーとなり、国内累計95万部を超える。その影響力は国内だけにとどまらず、韓国、中国、台湾、ベトナム、タイ、ロシアなど世界各国で翻訳出版されている。人の心や世の中を独自の視点で観察し、「喜多川ワールド」と呼ばれる独特の言葉で表現するその文章は、読む人の心を暖かくし、価値観や人生を大きく変えると小学生から80代まで幅広い層に支持されている。

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