まるで昭和の借金取り。いじめ被害者の父親が残業の日を狙って激しく呼び鈴を鳴らした「訪問者」の正体

 

最も重要な調査を拒絶した第三者委員会サイド

記録によれば、神戸市の教育長が第三者委員会へ委嘱したのは、令和3年12月3日である。

被害保護者は当初から違和感があったようだ。

「第三者委員会の委員の中に神戸市教委の児童生徒課が推薦するという委員がいたはずなんですが、いつの間にかに推薦者が別の職能団体になっていたんです。メールには、学識経験者について当課からの推薦者を含めて検討中とあります。」(被害保護者)

さらに、第三者委員会は、よくある方法だが、被害者とうまくコンタクト取れないから、調査不足で確認ができないからいじめは認定できないという場合があるが、被害者本人の聞き取りを第三者委員会自体が不要と判断したというのだ。被害側には第三者委員会の質問に本人が答える準備は確かにあったが、大人の聞き取りをするような体制で第三者委員会は聞き取りを要求してきたという。被害側が求めていたのは安全配慮であったが、その安全配慮は無視され続け、ついには、もう話も聞く必要がないから、答えなくていい。と第三者委員会側が最も重要な調査を拒絶したわけだ。

これでは、必要な調査が行われず、瑕疵ある調査活動とその認定評価となろう。

被害者側の受難は続く。

調査からかなりの時間が経ち、報告前の中間報告について被害側から要望を出した際の録音によれば、委員は中間報告をしないと突っぱねている。

その理由を被害者側が尋ねたところ、こう答えている。

「ガイドラインについては読んだ。ガイドラインを見ても中間報告というのが、義務とは謳っていない。被害者に寄り添ってとはあるが。しないというのがこちらの意思」

被害者に寄り添うという表れとして、中間報告をするわけだし、調査報告書に添えて被害側から意見書(所見)を出すのにも先に内容がある程度わかっていなければならないなど、必要な事であるから他の第三者委員会では行われるのだが、この委員会は中間報告をなぜ拒むのだろうか。

これは、もはや文科省の重大事態いじめ調査に関するガイドラインを無視すると被害者側に宣言したことになるだろう。

果たして、この第三者委員会はどこに進むのだろうか。

次回は、被害保護者から直接その言葉を皆さんに届けたいと思う。


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