「疑問形で保存」はなぜ使えるのか?アイデアを育てる情報整理術

 

言い換えれば、私の『僕らの生存戦略』という企画案は、まず「現代を生きる僕たちが知っておきたいことは何か?」という私なりの疑問があり、その疑問に対して一つの答えを与える形で生まれている、ということです。かなり大胆に言ってしまえば、その疑問の方が企画案よりも根源的だと言えるでしょう。

実際、「現代を生きる僕たちが知っておきたいことは何か?」という項目の下に『僕らの生存戦略』が位置づけられるわけですが、それ以外の項目もいくつかそこに並ぶことになります。一つの疑問への答えかたは一つには限らない。当たり前の話ではありますが、これまでずっと「企画案」ばかりにフォーカスして情報整理をしていたので、その点が見えていませんでした。

なかなか良い発見をしたという気持ちで、続けて下記のような項目を書き足しました。

  • 情報から価値を生み出すにはどうすればいいか?
  • これからのインターネットにおいて僕たちは何を目指せばいいのか?
  • いかに自分のノウハウを作るのか?
  • 考えるための道具とは何か?
  • 倉下の情報整理環境はどうなっているか?
  • デジタルノート術とは何だろうか?
  • 知を活かした生活とはどのようなものか?
  • ノウハウ本はどのように書けばいいか?
  • 人間の知性とは何か?
  • 個人主義の適切な形とはどのようなものか?
  • よく生きるにはどうすればいいか?
  • 自分の仕事をどのように位置づけるのか?

ご覧になってもわからないと思いますが、総数がすでに12を超えています(WorkFlowyでは項目数を管理できないのがちょっと難点です)。とは言え、いくつかの項目は統廃合ができそうなので12個内に収めること自体は可能だと思います。でもって、その統廃合が重要なのだとも感じます。

このリストは考え事をするための道具です。その機能は、新しい知見と自分の疑問との関係をテストすることであって、自分の疑問データベースを作ることではありません。もし項目の数が20個や30個に膨れ上がってしまったら関係のテストの負荷がきわめて大きくなります。それでは続かないでしょう。

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