日本も“対岸の火事”にあらず。統一教会と同じ手口で「餓死カルト教団」が摘発を逃れ続けたワケ

Malindi,,Kenya,29,September,2017:,A,Classic,Local,Market,In
 

ケニア南東部の都市マリンディ近くの森で次々と発見される、現地カルト教団により欺かれ餓死した信者たちの遺体。現在までに200名を超える犠牲者が確認されていますが、この教団を巡ってはあまりに不可解な「闇」が存在するようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、一連の事件の詳細を解説。さらにカルト教団とケニアの権力者との間に、旧統一教会と岸・安倍家の関係を彷彿とさせる「癒着の構図」があったのではないかとの見立てを記しています。

森から遺体が続々発見。ケニア餓死カルト教団事件に見る統一教会的構図

このコーナーでは久しぶりに海外の事件を取り上げますが、政権与党である自民党が旧統一教会という韓国のカルト教団とベッタリ癒着している日本にとって、アフリカはケニアのカルト教団「グッドニュース・インターナショナル教会」による信者の大量殺戮事件は、とても対岸の火事とは言えません。

発覚から連日のように、10人、20人と犠牲者の遺体が発見され続けているこの事件では、5月13日、新たに22人の遺体が見つかり、死者はとうとう200人を突破して計201人となってしまいました。しかし、4月25日の時点で、家族から行方不明の報告が寄せられている人数は259人(うち130人は子ども)であり、家族と連絡を取って来なかった信者も数多くいるため、地元メディアは「今後も死者数は増える恐れがある」と報じています。

すでに逮捕・起訴されている教団の指導者、ポール・マッケンジー被告(51)は、「世界はもうじき終わりを迎える。その前に餓死すれば、その者は天国へ行ってイエス・キリストに会うことができる」と言って信者らを洗脳し、餓死するまで断食を強要して来ました。教会のあったケニア東部マリンディの近くのシャカホラの森の中からは、捜査当局によって、次々と遺体が掘り起こされています。ちなみに、シャカホラの森の面積は、東京ドーム約70個分もあるそうです。

信者らは、この森の中で集団断食をさせられ、餓死した者から順に埋められて行ったそうです。そう聞けば、こんなカルト宗教を信じた側にも責任があるように感じてしまいます。しかし、実際には、ポール・マッケンジー被告と一緒に逮捕された25人の「用心棒団」が、信者らが森から脱走しないように、銃器を持って監視していたのです。

その上、土中から掘り起こされた遺体を検視したマーティン・ムネネ主任検査官のによると、「多くの遺体は飢餓が死因だが、子どもを含む一部の遺体には、絞首、窒息、鈍器による殴打の跡が見つかった」と報告しています。つまり、一部は餓死ではなく殺害されていたのです。ガリガリに痩せ衰えた瀕死状態で救助された信者らによると、幼い子どもたちは断食に耐えられずに「お腹が減った」と泣き叫ぶため、「用心棒団」に首を絞められたり殴打されたりして殺されたと言います。

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