施策を考える
顧客の欲求を実現するためになにができるか?を、具体的に考えていくといいでしょう。
1.特別な体験を提供する
顧客は、商品自体だけではなく、購入を通じて得られる体験に価値を置く傾向があります。
これは、特別なイベントの開催や、製品の限定版の販売などを通じて提供できます。
顧客が特別な何か、他では得られない何かを、手に入れたと感じさせることが大切です。
スターバックスのリザーブロースタリーは、この戦略の良い事例です。
一般的なスターバックスの店舗とは一線を画し、その場で豆を焙煎し、豊富なメニューから選べる、という特別な体験を提供しています。
これにより、顧客は単にコーヒーを購入するだけでなく、豆からカップに至るまでの、コーヒー作りのプロセスを体験できます。
2.消費者の認知を深める
高額商品の価値を消費者に理解してもらうには、その商品の品質、使い心地、効果など、具体的な特徴を詳しく説明することが大切です。
これにより、消費者は商品の価値を理解し、その価値に見合った価格だと納得することができます。
Appleの製品紹介はこの戦略を見事に実践しています。新製品が発表されるとき、Appleはその製品が持つ,技術的な特徴やデザインに至るまでを、詳細に説明します。
これにより、消費者はApple製品の価値を理解し、高額でも納得して購入したくなるのです。
3.限定感を打ち出す
NIKEは、数量限定のスニーカーを、頻繁にリリースします。
これらの商品は発売と同時に即完売し、消費者間での取引価格が、初めの価格の数倍にもなることもあります。
限定感と希少性が消費者の購買意欲を高め、ブランドの価値をさらに高めています。
このように、売り伸ばしていくためには、
・いち早く消費の変化に気づくこと
・戦略を明確にすること
・顧客の立場で考えること
の3点が重要なのです。
その意味でも、高島屋の中元戦略は、顧客視点での戦略立案の好事例と言えます。
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