名刺を“ポイ”と捨てられた経験から考える、取引先の「新規開拓」ですべきこと

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3.新規開拓をするとしたら

では、今、新規地区の開拓責任者となったとします。今の私なら、どんな戦略を打つでしょうか。シミュレーションをしてみたいと思います。

まず決めるのは、「事業目標」です。5年後の事業規模、利益率、顧客数、エリア内シェア率などを決めます。

次に決めるのは、「競争相手」です。同じような商品を扱っている会社で、一番売上規模の大きい会社を競争相手と仮定します。その会社の「強み、弱み」をつかみますが、すぐには分かりませんので、取引先からの情報が頼りです。競争相手の姿が見えることで、当社の打ち手が分かります。

その次に明確にするのが「自社の強み」です。その強みを活かして、顧客を増やし、競争相手に勝っていかなくてはなりません。

そして、次はいよいよマーケティング戦略です。経験や知識の乏しかった30代のマーケティングとは違います。「誰に。何を、どうやって」は、どうするといいでしょうか。

「誰に」は、「それぞれの地域で一番販売力のある店」です。販売力のある店との取引ができれば、当社に対する周りの評価が高くなります。

「何を」は、「お店のニーズ」です。例えば、

・売上や顧客を増やしたい
・納期を速くしたい
・差別化のできる商品が欲しい
・デジタル化を進めたい

といったニーズがあれば、それを実現する方法を提案します。営業マンは、そのニーズを聞き出すのが役目です。

3つ目の「どうやって」は、いろいろと考えられます。例えば、

・顧客の増やし方をアドバイスする
・売上につながる売場づくりを提案する
・SNSなど、ウエブの活用法をサポートする
・顧客リストの活用法をアドバイスする
・利益率を上げる方法を提案する

といったことです。要は、具体的な4P戦略を提案するといいでしょう。そうすれば、お店のニーズにも応えられます。

いかがでしょう。あの時、こんな戦略が立てられれば、失敗をしないで済んだかもしれません。何ごとも勉強ですね。

■今日のツボ■

・成功には、経験と知識が必要である
・飛び込み営業は楽ではない
・新規開拓をするには、しっかりとした戦略を立てることである

image by:Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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