デビアスの場合は、「結婚(婚約)指輪=ダイヤモンド」という文化を作りました。風習と言ってもいいでしょう。世の中の当たり前にしたのです!
それまでは風習が無かったから、結婚指輪を贈る必要も無かったのです。江戸時代や明治にはそういう風習が無いです。大正になって一部で始まり、デビアスのキャンペーンが始まって1965年以降に、贈るものだと世間を教育したのです。
満足を不満足にするというよりも、物が無かった時代を創造したイメージかも知れません。
子供の頃、隣がTV買ったから、うちはカラーTVを買う!とか、○○さんが、エアコンを買ったそうだから、うちもエアコンを買うぞ!そういう競い合って買うような雰囲気がありました。
ダイヤモンドの結婚指輪を買うのは愛していれば当たり前!ダイヤモンドの結婚指輪が無いのは恥ずかしい!
デビアスはそういう教育をすることで、消費者の頭に「ダイヤモンドの結婚指輪を買うものだ」と植え付けて、結婚指輪を買うのは当たり前にしたのです!消費を創造したわけです。
この戦略が成功するのは、デビアスのように、市場の90%を保持していることも大きな要因でしょう。ダイヤモンド=デビアスなので、どこのダイヤの指輪をお客さんが買っても、大元はデビアスから出ているのです。だから、文化の創造でムチャクチャ利益が爆発したのです。
バレンタインのチョコや、恵方巻とは違って、1社がそのまま利益を総取り出来るから凄いわけです。
実際、ロシアからダイヤモンドを輸出させないように、ロシアに毎年500億円を支払っていたそうです!「1個の企業が、国に、輸出を止めさせる」ほどに、デビアスという会社は儲かっていたのです。まあ、スケールがデカすぎて意味不明ですよね…。
このように、結果だけを見ると、何と無くできそうな気がしますし、「そりゃそうだ!」「そうすればいい」と、言えるのですが、では、あなたのビジネスや、あなたの商品を売る場合に、どうすればいいのか?
これが、なかなか難しいわけです。
まず、商品に注目するのではなく、消費者に注目する必要があります。リステリンも、デビアスも、消費者を教育して成功しています。同じように、あなたも消費者を教育することです。
商品ではなく、消費者の心理に注目するのです!結局は、人間は感情の動物なので、感情が動けば売れますし、感情が動かなければ売れないのです。
感情に焦点を当てて、教育することです。そうすれば、自然とその商品が売れるのです。教育によって、お客を育てる感覚です。