グーグルは2013年、老化研究に特化したベンチャー「カリコ」を設立。トップには、アップルの取締役会長で、バイオベンチャーの草分け、米ジェネンテックを長く率いたアーサー・レヴィンソン氏が就任。
アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏は、加齢とともに体内に蓄積する老化細胞を破壊する医薬品を開発するベンチャー、ユニティ・バイオテクノロジー社に個人で出資しています。
同社は、2023年4月、老化細胞が生存のために依存するタンパク質の機能を阻害するように設計されたUBX1325と呼ばれるものが、糖尿病黄斑浮腫患者の視力改善に効果を示す可能性があるとする臨床試験の結果を発表しています。
そもそも「老いる」のは人間だけ。老いは人間だけに与えられた特権です。
東大の小林武彦教授によると、進化の課程でその方が集団として有利だったと。若い世代を支えるためには老人が必要だったのです。
その特権を医学技術の進歩でどんどん伸ばし、さらには老いのプロセス自体を遅らせようとしてるのですから、これは生物としてのヒトではなく、人間の願いであり、資本主義社会における金のある人間だけに許される果てしなき欲望です。
だいたいその特権を本当に生かしてるのかも…はなはだ疑問です。
金を長生きに使うことは結構なことですが、その欲望熱を若者のためになることに注いだ方がいいのでは?と思うのは私だけでしょうか。
庶民のたわごとですね。
みなさまのご意見、お聞かせください。
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