都知事選に漂う「罰ゲーム感」メディア報道にも責任の一端
とにかく、東京をどうするのか、中身をどうしていって、都市計画をどうするのか、そして将来の人口構成と都財政をどのようなイメージに持ってゆくのか、これは非常に大切な問題です。
思い切り譲歩するにしても、少なくとも荒川決壊に備えた74万の広域避難をどうやって準備するのか、あるいはしないのかというテーマについては、どう考えても、どの候補も逃げられないと思います。
要するに、有権者が悪いのではなく、政治家が悪辣であるのでもないのだと思います。問題はメディアにあり、本当に必要な問題を提起して、オプションを提示し、必要な争点化を行うという努力から逃げているのです。
有権者の意識が低いからバカッター候補がウヨウヨ湧いてくる、だから、これは有権者への罰ゲームだというような「分かったような上から目線の解説」は、こうした点で何の役にも立たないと思います。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2024年6月25日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。都内中学校のヒップホップダンス禁止問題を批判的に考察する「ヒップホップは逸脱なのか?」もすぐ読めます
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