インド一人勝ちに焦る中露。日本はどの国と手を結ぶべきか?

 

日米欧の先進国中心の国際体制への対抗軸として注目を集めてきたBRICSですが、今やBRICS中のGDP成長率はインドが一人勝ち状態となり、足並みも乱れ始めています。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんは、BRICSの将来についてどのように見ているのでしょうか?

BRICSの危機

ブラジルロシアインド中国南アフリカの頭文字を並べてBRICS。ひと昔前は、大さわぎされたBRICS。最近は、どうなっているのでしょうか? インドのゴアで、BRICS首脳会談が行われました。

BRICSとは?

まず基本をおさえておきましょう。ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ジム・オニールさんは2001年、投資家むけレポート『Building Better Global Economic BRICs』を出しました。ここで使われたBRICsという用語、「これはいい!」ということで全世界にひろがります。はじめは、Sが小文字だった。というのは、当時南アフリカはカウントされていなかったからです。

「100年に1度の大不況」が一番ひどかった2009年の6月、BRICsは、ロシア・エカテリンブルグで、初の首脳会談を行いました。2011年4月、北京で行われた首脳会議から南アフリカが参加。以後、BRICsではなく、BRICSになります。2014年7月、BRICS銀行が設立されます。

BRICSは、全世界の人口の42.7%、面積の29.2%を占めている。GDPは、2003~2012年、平均7%の成長を達成していた。数年前まで「イケイケ」だったBRICS。しかし、今ではさまざまな問題が表面化しているのです。

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