「共用」と「供用」
「共用」は2人以上で共同で使うこと、「供用」は他人の使用のために提供すること、多くの人が使えるようにすること、という意味の違いがあります。
例)「共用」…マンションの共用部分、共用の駐輪場
「供用」…県が施設を供用する、供用林
平たく言うと共に用いるのが「共用」、人のために提供するのが「供用」でしょうか。「共用」の対義語は「専用」あるいは「個人用」です。
「共用」とよく似た言葉に「共有」があります。1つのものを2人以上で一緒に「使う」ことが「共用」であるのに対し、1つのものを2人以上で一緒に「持つ」ことが「共有」です。
例)秘密を共有する、共有財産
「余熱」と「予熱」
「余熱」は冷めきらない熱、「予熱」は前もって温めておくこと、という意味の違いがあります。
例)「余熱」…ストーブの余熱、予熱で蒸らす
「予熱」… 70度に予熱しておく、予熱器
「余熱」は火が消えた後まで冷めないで残っている熱のこと、「予熱」は器具や機械などをすぐ使えるように加熱しておくこと。
簡単に言うと、後に残る熱が「余熱」で、前もって熱しておくことが「予熱」という違いです。
熱に対して水が付く言葉に「吸水」と「給水」があります。
「吸水」は水分を吸収すること、「給水」は水を供給すること、という違いがあります。
例)「吸水」…吸水シート、吸水性
「給水」…給水制限、給水所
「修正」と「修整」
「修正」は直して正しくすること、「修整」はより良く見えるように整えること、という意味の違いがあります。
例)「修正」…修正案、文字の間違いを修正する
「修整」…画像の修整、写真を修整する
「修正」は誤りや不十分なところを直すことで、「正す」ことに重点が置かれているのに対し、「修整」は手を加えてきれいに見えるように整えることで、「整える」に重きを置いた言葉として区別します。
「修整」はレタッチとも言い換えられ、写真、画像、絵画、オフセット製版のフィルムなどに使われます。
「直す」という意味合いの言葉に「改定」と「改訂」があります。
一度決めたものを定め直すのが「改定」、書籍や文書の内容の一部を直すのが「改訂」。
例)「改定」…規約の改定、料金改定
「改訂」…教科書を改訂する、改訂版
いずれも一字の違いで意味合いが異なるので、混同しないように気を付けましょう
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『仕事美人のメール作法』
著者/神垣あゆみ
広島を拠点に活動するフリーランスのライター。若手ビジネスマン向けにメールマナーの基本を解説した『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など著作多数。
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