『紅白』終われば鐘が鳴ってお正月。この良さは海外に住むとわかる

 

しかし、この番組以外には、大晦日だからと言って、何か特別な大晦日っぽい番組があるわけではない。

というか、そもそもその年、1年間に活躍した、1年を代表する歌手の方々を男女2つのグループに分けて対決するという『歌合戦』形式の歌番組がない。

アメリカには、MTVのような音楽専門チャンネルがいくつもあるほか、1959年から続き、世界の音楽業界で最も権威のある賞の1つとされる『グラミー賞』(Grammy Awards)の授賞式や、先日、開催された1973年から続く『アメリカン・ミュージック・アウォーズ』(the American Music Awards)の授賞式とか、近年のカントリー・ミュージック人気を背景に、2010年から新たにはじまった『アメリカン・カントリー・アウォーズ』(American Country Awards)の授賞式など等のほか、数々の特別な音楽番組が存在するが、日本の『紅白歌合戦』のようなフォーマットの歌番組は、存在しない。

たぶん、今から作ろうと思っても、無理だろう。

アメリカに、すでに存在する様々な音楽賞とかぶらない独自基準で、多様なジャンルの音楽から、どの歌手を選ぶのか・・・とか考えたら、絶対に無理だと思う。

シングルCDやアルバムの売上げや、デジタル・ダウンロード数ほか、コンサートやライブの興行成績など、いわゆる人気を基準にしたら、既存の音楽賞と絶対にかぶる。

じゃぁ、『アメリカン・カントリー・アウォーズ』みたいにジャンル分けしたらいいじゃんって話になるけど、それでは、いろんなジャンルの歌手が一同に集まる日本の『紅白歌合戦』のようなフォーマットには絶対にならない。

そうやって改めて考えてみると、いかに、日本の『紅白歌合戦が特別な歌番組なのかがよく分かる。

よくもまぁ、演歌からポップス、ロック、ベテランから新人アイドルまで何でもアリという、あのフォーマットで、毎年、続けられるものだと感心してしまう。

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