【海外の反応】安定の斜め上を行くNIPPON式ロボットに世界は?

2016.01.13
by erihiro(まぐまぐ編集部)
 

ロボットとの「性行為」を禁止する規約も話題に

このようにロボット開発に注力する日本だが、ロボットに対する倫理観への意識も高まりつつある

ソフトバンクが共同開発したロボット「Pepper」 のユーザー規約には、「性行為やわいせつな行為を目的とする行為、又は面識のない異性との出会いや交際を目的とする行為」を禁止事項にあげたことは海外でも話題になった。

 英WIREDは「ソーシャル・コンパニオンとして、人の感情に反応するように設計されたロボットは、性的な快楽のために作られてはいない」とし、ただ「この規定を破った場合にどうなるかというアクションが明確ではない」という疑問点を指摘。

英デイリー・メールでは、「性行為ロボットは禁止されるべき」と強調した上で、Pepperを紹介。日本でのロボットの性行為禁止に同調している。

このロボットと人の性行為に関するトピックは欧米においても今様々な議論を呼んでいるが、禁止規約を正式に発表したのはまだ日本のケース以外にはないようだ。

ただ海外のメディアが指摘するように禁止規約を破った場合の処置についてはわからないままである。

 

最先端すぎる日本のおもてなしに海外からツッコミ意見多数

このように奇妙だが革新的な日本のロボット事情について、世界のメディアも注目しつつあることはわかったが、海外のユーザーからの反応は果たしてどうだろうか。

「変なホテル」についてのユーザーのコメントはというと…。

「なんてクレイジーなんだ!」
「これってすごく気味が悪い!」
「また一つ日本の奇妙なストーリーのお出ましだ」
「ロボットと恐竜…。いきなり狂い始めて、みんなに危害を加えたりしないのだろうか」
「日本はロボットに対してちょっと違った方向に向かっているんじゃないの」
「これは観光客用にただ人目をひくためだけのホテルだね」
「人件費削減だって?ロボット開発にかかるコストのほうが莫大だろ!」
「日本は最も高齢化社会が進んでいる国だ。だが移民の受け入れも消極的。だから、ホテルの人員配置について他のやり方を見つけなければいけないんだ。そして、お年寄り向け友達ロボットの普及にも注力している。ゾッとする展望だ」

欧米を中心とした世界のユーザーからは「またニッポンが変わったことをやっている」という引き気味のツッコミ意見が多かった。

そもそも欧米と日本ではロボット観が異なる

「ドラえもん」や「アトム」などに慣れ親しんだ日本では、人型ロボットに対する憧れや想いが強く娯楽用の人型ロボット(ヒューマロイド)の研究に力を入れる傾向にある。

対して、欧米ではグーグルによる車の自動運転、最近では日本でも話題になっているドローンなど、実用的なビジネスとしてのロボット開発に注力しており、日本とはロボットビジネスのアプローチが異なる

最近ではAppleが人の表情から感情を分析する人工知能技術を開発するスタートアップ「Emotient」を買収したことで話題を呼んでおり、より一層人工知能の開発に力を入れているようだ。

アニメや漫画から食文化まで日本独自のコンテンツを世界に発信してきている日本。

ロボット産業においても日本流クールジャパン路線で、世界の流れとは一線を引くのか。

かつての携帯電話が最先端と言われながらも、あっという間に世界のスタンダードに取り残されてしまった日本。

その現象からガラパゴス化の代名詞として取り上げられたが、携帯の二の舞にならないように、世界の最先端をいきつつも、海外に受け入れられるロボット産業のビジネス展開が期待される

image by: ハウステンボス株式会社

文責/MAG2NEWS編集部

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